精神の革命―急進的啓蒙と近代民主主義の知的起源

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622086147
  • NDC分類 133
  • Cコード C1010

出版社内容情報

「啓蒙」とは何か。カント以来続くこの壮大なテーマをめぐって、著者ジョナサン・イスラエルは「急進的啓蒙」という概念によって新たな展望を示そうとする。啓蒙の主流をなす穏健派と、少数派ながら近代民主主義の形成に貢献した急進派、および反啓蒙。これら三つの潮流が織りなす思想のドラマとして17世紀以降のヨーロッパの知的状況を解釈するイスラエルの議論は、近年、大きな注目と反響、そして批判を呼び起こしている。
みずからのインテレクチュアル・ヒストリーを「論争に焦点を当てる方法論」にもとづくものとし、大西洋の両岸で繰り広げられた「啓蒙」と呼ばれる思想運動のうちに、普遍的意義を持つとされる価値観の形成過程を見いだそうとする立場、現実世界を変革するうえで「思想」が及ぼした影響力を重視する歴史観、そしてポストモダニズムを批判しながら特定の価値の「普遍性」を主張する姿勢。こうした点もまた、論争の的となった。
当時の思想書だけでなく、パンフレットや雑誌、新聞などの膨大な一次史料の精読をもとに、啓蒙「三部作」とされる一連の大著でつぎつぎと展開される議論を簡潔に示した本書は、歴史家イスラエルによる啓蒙研究の特徴を明瞭に表わしている。近代的価値観が問い直されつつある今日の状況に、一石を投じる書といえよう。

内容説明

「啓蒙」とは何か。カント以来続くこの壮大なテーマをめぐって、「急進的啓蒙」という概念によって新たな展望を提示。西洋中心主義批判、相対主義・多元主義のもとで近代的価値観が流動化するなか、自由・平等・理性・人権・民主主義といった概念の普遍性と現代的な意義を問う。

目次

第1章 進歩および世界の改良をめぐる啓蒙の路線対立
第2章 民主主義か社会階層制か?―政治的断絶
第3章 平等と不平等の問題―経済学の台頭
第4章 啓蒙による戦争批判と「永久平和」の探求
第5章 対立する二つの道徳哲学
第6章 ヴォルテール対スピノザ―啓蒙が示す哲学体系の基本的二元性
第7章 結論

著者等紹介

イスラエル,ジョナサン[イスラエル,ジョナサン] [Israel,Jonathan]
(Jonathan Irvine Israel)。1946年、イギリス生まれ。ケンブリッジ大学クイーンズ・カレッジを卒業後、1972年、オクスフォードにて博士号取得。ニューカッスル大学、ハル大学を経て、1974年よりユニヴーシティ・カレッジ・ロンドンにおいて近代史を担当。2001年からプリンストン大学で教鞭を執り、現在は同大学の名誉教授

森村敏己[モリムラトシミ]
1960年、三重県生まれ。一橋大学商学部卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、一橋大学大学院社会学研究科教授。専攻はフランス思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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左手爆弾

4
ついに日本語で読めるようになったイスラエル。我々が啓蒙主義と呼んでいるものの中には「急進的啓蒙Radical Enlightenment」と呼ばれる一派が存在した。17世紀のスピノザやホッブズ、ベールに端を発し、ドルバックやディドロらに受けいれられた「過激な」普遍主義である。これに対して、ロックやヴォルテール、ルソーなどは「穏健な啓蒙Modarate Enlightenment」と称され、本書の中では徹底的に批判される。この急進と穏健の、2つの啓蒙のせめぎ合いこそが近代ヨーロッパにおける対立軸だった。2017/07/26

ikeikeikea

0
啓蒙思想家を急進的啓蒙思想家と穏健派啓蒙思想家に二分する(中間はない)等の独特の把握をする歴史家イスラエルの話題作。ただその分け方は多分に恣意的な気がしてならない。急進派の中心人物はスピノザやディドロであり、穏健派の中心人物はロックやヴォルテールである。ちなみにルソーは急進派ではない。自分の好きな思想家を急進派、嫌いな思想家は色々な理由をつけて穏健派扱いしているだけと思えてくる。著者によるとフランス革命も起こしたのは急進派だが、暗黒政治をやったのはルソー派だ。急進派に対する身びいきがヒドくてちょっと辟易2017/10/31

まぶたのあるいきもの

0
本書は啓蒙主義者には二種類あり、急進的啓蒙と穏健的啓蒙とに分類し、フランス革命の前に急進的啓蒙主義者たちが準備した“精神の革命”こそが近代を作り、今の我々にとって重要な価値観(自由や平等)を提供したということを示すぞ!と鼻息荒い本。 彼ら急進的啓蒙派の特徴は無神論と完全な政教分離。伝統的社会階層の無根拠さへの批判、制度化された不平等への批判、一部の人間だけではなくて民衆への教育啓蒙、議会制民主主義の養護などが挙げられる。 全体として意図が明確で翻訳も非常に読みやすいのでこの手の本にしては議論を追いやすい。2017/09/18

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