中井久夫集〈2〉1983‐1987 家族の表象

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中井久夫集〈2〉1983‐1987 家族の表象

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  • サイズ B6判/ページ数 338p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622085720
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0311

出版社内容情報

精神科医・中井久夫の全貌をしるすシリーズ第2巻。「「つながり」の精神病理」「神戸の光と影」「世に棲む老い人」など36編収録。患者になる人は幼い時から一家の調停者であったかも知れない。
統合失調症の患者の幼い時の特徴は「いい子」「手のかからぬ子」そして「エピソードをまわりが思い出せぬ子」である。
(「家族の表象」1983)

過保護という言葉は、むしろ逃げ口上に使われることが多い。よく聞くと、過保護どころか、保護のひどい薄さに気づく。子も「過保護」と親から聞かされているので、自分は過保護で育ったと思っているが、ちょっと突っ込んで聞くと、安心感を持てない状態がずっと続いていたことがわかる。過保護とは多分、不安を伴った育児のことだろう。保護されたいという親の思いが、子を保護しているという思い込みにすり替えられる。こういうすり替えは実によく起こるものだ。こういう親は、われわれに向かって、まるで他にはそれ以外には考えられないかのように「では放っておいてよいのですか」という。このことばは、親自身のよるべなさと、それへの鬱憤を表わしているのだと私は思う。
(「親の成熟と子どもの自立」1987)

第2巻には、1982年刊行の2冊『分裂病と人類』『精神科治療の覚書』でその名が非専門家にも知れ渡りはじめた時期の文章、長短36編を収録する。

家族の表象――家族とかかわる者より
治療のジンクスなど――精神科医のダグアウト 1
私の入院――精神科医のダグアウト 2
神戸の精神医療の初体験――精神科医のダグアウト 3
知命の年に――精神科医のダグアウト 4
ジンクスとサイクルと世に棲む仕方と――精神科医のダグアウト 5
神戸の額縁
名谷に住む
住む場所の力
大戦下からのヴェルヌ
日本の家族と精神医療
「つながり」の精神病理――対人相互作用のさまざま
島の病院
あるドイツ人老教授の思い出
神戸の光と影
笑いの機構と心身への効果
私の日本語作法
現代中年論
日本語を書く
たそがれ
信濃川の河口にて
龍安寺にて
ドイツの同世代の医師
N氏の手紙
過ぎた桜の花
ある応接間にて
日本人の宗教
日本の医学教育
きのこの匂いについて
関係念慮とアンテナ感覚――急性患者との対話における一種の座標変換とその意味について
治療文化と精神科医
精神科医からみた子どもの問題
「伝える」ことと「伝わる」こと
親の成熟と子どもの自立
精神科医の「弁明」――社会変動と精神科の病を論じて国際化の心理的帰結に至ろうとする
世に棲む老い人

解説2 最相葉月
掲載文・書誌一覧

中井久夫[ナカイヒサオ]
著・文・その他

最相葉月[サイショウハヅキ]
解説

内容説明

第2巻には、1982年刊行の2冊『分裂病と人類』『精神科治療の覚書』でその名が非専門家にも知れ渡りはじめた時期の文章、長短36編を収録する。

目次

家族の表象―家族とかかわる者より
治療のジンクスなど―精神科医のダグアウト1
私の入院―精神科医のダグアウト2
神戸の精神医療の初体験―精神科医のダグアウト3
知命の年に―精神科医のダグアウト4
ジンクスとサイクルと世に棲む仕方と―精神科医のダグアウト5
神戸の額縁
名谷に住む
住む場所の力
大戦下からのヴェルヌ〔ほか〕

著者等紹介

中井久夫[ナカイヒサオ]
1934年奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。精神科医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きゅー

6
全11巻の第2巻は1983年~1987年にかけて執筆された文章が収録されている。第1巻よりも若干肩の力が抜けた感じで、精神医学についてや自身の過去について書いている。母の思い出では、「母は私を日当たりのよい場所に置くことをいつも願ったのだった。たとえ、それがわが身から離れた遠くでも」とある。このような気遣いが世代を越えて引き継がれたのだろうか。2024/02/22

ブルーツ・リー

3
自分は資本主義の中での変革。を訴えている人間なのだが、著者の考え方、生き方は参考になるかな、と思う。 精神科医療は、医者が患者の少し上から見下すような形で行われる事が、未だに多い訳だが、著者は、先駆的に、そこを壊しにかかる。 患者と医者は、治療を有効に行うために、心理的に距離を近づけ過ぎてはいけないと言われるものだが、著者は患者の家にまで駆けつけるという。 その状況でよく共依存が起らないものだと感心してしまうが、このあり様というものは、精神科医療の枠を超えて、社会の成り立ちにも応用できる可能性を感じる。2023/02/20

Hiroki Nishizumi

2
専門書ではなく、その多くはとりとめもないエッセイにもかかわらず、行間から良き人物像がにじみ出ている気がして、読んで心地良い。2022/12/14

tamioar

1
家族に関しては身につまされる点が多い。2017/05/14

ねこ

0
だいぶ前に書かれているけど、まるで予言書でもあるかのように現代の病理まで分析されている。2024/02/19

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