出版社内容情報
西欧歴史学・政治学の大家が、社会における意識性の発展という観点から、ロシア革命を論じた、ソヴェト・ロシア史の基本書。
内容説明
レーニン、ローザ、トロツキー、スターリン―政治的エリートによる革命を論じたソヴェト・ロシア史の基本書。
目次
1 ロシア革命―その歴史的意義
2 『なにをなすべきか?』
3 赤いローザ
4 ボリシェヴィキのユートピア
5 ソヴェト社会の構造
6 上からの革命―集団化への道
7 ソヴェト工業化の考察
8 ソヴェト労働組合
9 トロツキーの悲劇
10 未完の革命
著者等紹介
カー,E.H.[カー,E.H.] [Carr,Edward Hallett]
1892‐1982。イギリスの歴史・政治学者。ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ卒業。外務省・情報省勤務を経て、ウェールズ大学、オクスフォード大学で政治学を講じる。その間「タイムズ」紙の副主筆を勤め、1955年母校の評議委員となる
南塚信吾[ミナミズカシンゴ]
1942年富山県に生まれる。1970年東京大学社会科学研究科国際関係論博士課程修了。千葉大学および法政大学名誉教授。専門はハンガリー史、国際関係史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スズキパル
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「レーニン主義とは、もはや客観的かつ冷酷な経済諸法則の支配する時代ではなく、望ましい諸目的を達成するために社会的諸過程を意識的に指揮する時代のマルクス主義である」の一文(p18)が印象的。当時の政治エリートが進めた、労働組合の国家機関化、農業集団化、工業化などの方策は、資本主義の発達が不完全なロシアでプロレタリア革命を行うための、ある種の「変則技」だったような印象を受けた。ボリシェヴィキの描いた理想とその問題点、革命の目的と手段の矛盾など、ロシア革命の評価の難しさを改めて感じさせられた。2014/09/28
児玉
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ロシア革命に対する見方に影響を与えるもの2014/08/20
Hidekazu Asai
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風邪をひいているときに読みました。 アイザック・ドイッチャーのトロツキー伝を詳細に批評している章もあります。 読みごたえはあります。2018/11/29