精神医学重要文献シリーズheritage
統合失調症〈1〉

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  • サイズ B6判/ページ数 218p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622082330
  • NDC分類 493.76
  • Cコード C1311

内容説明

1970年代に続々発表され、「絵画療法」を中心に統合失調症研究と治療の転換を告げた代表的な論文を収録。本巻は「統合失調症の発病過程とその転導」など5編。

目次

統合失調症の発病過程とその転導
統合失調症者における「焦慮」と「余裕」
奇妙な静けさとざわめきとひしめき―臨床的発病に直接先駆する一時期について
統合失調症者への精神療法的接近
統合失調症に対する治療的接近の予備原則

著者等紹介

中井久夫[ナカイヒサオ]
1934年奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。精神科医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つなぐ

4
ラグーナ出版の中井久夫の論文に患者がコメントをつけた本の中でよく引用されていたので読んでみました。どうやらこの病気は自我同一性の確立の時期によく発症して、患者は自らの自信の無さを自分の近くにロールモデルをみつけて真似する事で解決するのではなく、生の意味を宇宙だとか芸術だとか大問題にまで発展させて解消しようと焦燥感を募らせていくことがよくある事を知りました。この本に収められた論文は統合失調症が特別な病気でないこと。そして患者の内面で何が起こっているのか、比喩をつかい見事に描いている点でとても貴重です。2018/03/01

1
小問題を大問題に引きなおす様な態度と極度の焦り(焦慮)というのが統合失調症においては共通として見られる一種の症状及び準備性であるように見えた。前述の焦りから患者は誰もが「ゆとり」を自分の人生に今までなかった・必要なものだと感じている。診察に際しては、とにかく人間的な関係とでも言うべきものがよく効果をもたらすようで、声音は低く深く、患者の焦りに感染したり、知的にやり合ったりしようとはせずに分からないときは分からないと正直に話し、患者の心理的現実を否定せずに少し遠回しな表現を使うと良好な関係を築けるとのこと。2022/06/10

tamioar

0
体系化を目指さない中井久夫にしては珍しく体系的。2017/04/02

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