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大人の本棚
懐手して宇宙見物

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  • サイズ B6判/ページ数 282p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622080701
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C1395

内容説明

犀利な科学者であると同時に寅彦は勝れて追憶の詩人であった。亡き妻を偲んだ「団栗」から子規や漱石、俳句・コーヒー哲学まで。ゆったりとした詩想の軌跡。

目次

団栗
花物語
小さな出来事
春六題

異郷
浮世絵の曲線
解かれた象
路傍の草
備忘録〔ほか〕

著者等紹介

寺田寅彦[テラダトラヒコ]
1878年東京に生まれる。明治‐昭和期の代表的な科学者(物理学)・随筆家。東京帝大教授。物理学の研究と平行しつつ、漱石門下の文学者として俳句に親しみ、また数多くの卓れた随筆を著した。1935年没

池内了[イケウチサトル]
1944年兵庫県生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。総合研究大学院大学教授。宇宙物理学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

奥山 有為

9
おもしろかった。図書館本だけど手元に欲しい2016/02/13

ぱせり

8
文学・科学両方を極めた人の文章は、「文学的」といっても、何か一味ちがうのである。一言でいえば…ああ、そうだ「好きなもの イチゴ珈琲花美人 懐手して宇宙見物」の感じである。漱石の思い出、どんぐりのせつなさ、子どもの鋭い感性のつまったあどけない言葉、暗がりに浮かぶ光のような盆踊り、そして、沢山の草木の話など、心に残る。 2012/09/28

芳樹

2
「文学者」の顔と「科学者」の顔を持っていて、時には一方の顔で文章を書き、また或時は両方の顔を文の中に覗かせる。何度読んでも面白く興味深い随筆の数々。生活の中のあらゆる事が研究の対象であり、観察の面白さを常に持ち続けている姿勢や、押し付けるのではなく自然と人に興味を持たせる文章は人柄が解る。自分も身の回りの出来事をもっと注意深く観察してみたいと思わせる作品。2014/05/28

きゅー

2
『柿の種』のような一言二言の言葉でポンと読者の感情に潜り込んでくるような文章とは異なり、随筆とは言っても論理的で、練りこまれた文章が綴られているようだった。「珈琲哲学序説」など面白く読んだ随筆もあれば、そうでないものもあった。夏目漱石に師事していたとは全く知らなかったが、彼の思考における科学的方法論と詩的叙情性の類まれなる合一の源泉を見た思いだった。2011/09/07

三月★うさぎ

1
知識人とか文化人というのは、こういう文章を書く人をいうのだろう。今読んでもはっとするような洞察にあふれ、思考は全く古びない。風俗についてはも、古びていくことさえも計算して昇華させているのだ。スゴいひとだな。2012/10/25

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