出版社内容情報
資本主義の危機を財政出動で先延ばしする「時間かせぎ」はいまや限界に達している。独仏で大きな反響を呼んだ、現代資本主義論。
資本主義の危機を財政出動によって先延ばしする「時間かせぎ」はいまや限界に達している。ギリシャ危機とその前提であるユーロ危機に象徴的に見られるように、国家と市場の民主主義的コントロールはもはや不可能なのか。1970年代から新自由主義を経て現在にいたるまでの資本・国家・市民の力関係の変化を分析し、資本主義の限界点での可能性を示唆する。
序章 危機理論
第一章 正当性危機から財政危機へ
第二章 新自由主義改革
第三章 財政再建国家の政策
結語 次に来るものは何か?
参考文献
訳者解説 いつまで「時間」を買い続けられるか
内容説明
資本と国家の結託が民主主義を揺るがす。いま資本主義は危機の渦中にある。貨幣のマジックで危機を押さえ込む「時間かせぎ」はどこまで可能か。欧米で大きな反響を呼んだ、資本主義の新たな歴史。
目次
序章 危機理論―当時と現在
第1章 正当性危機から財政危機へ(新しいタイプの危機;危機理論が想定していなかった二つのこと ほか)
第2章 新自由主義的改革―租税国家から債務国家へ(民主主義の機能不全による財政危機?;新自由主義革命における資本主義と民主主義 ほか)
第3章 財政再建国家の政策―ヨーロッパの新自由主義(統合と自由化;自由化マシーンとしてのEU ほか)
結語 次に来るものは何か?(次なるものは?;資本主義か、民主主義か ほか)
著者等紹介
シュトレーク,ヴォルフガング[シュトレーク,ヴォルフガング] [Streeck,Wolfgang]
1946年ドイツ生まれ。社会学者。フランクフルト大学で社会学を専攻し、80年博士号、86年ビーレフェルト大学で大学教授資格取得。ベルリン科学センターのシニア・リサーチ・フェロー、米ウィスコンシン大学マディソン校教授を経て、95年よりケルンのマックス・プランク研究所(社会研究部門)所長、99年からはケルン大学教授を兼任。学際的、国際的視野から、資本主義社会における経済と政治の相互作用や民主主義の多様性について、多数の論文、著書を発表している
鈴木直[スズキタダシ]
1949年東京生まれ。ドイツ思想史専攻。東京大学教養学部ドイツ分科卒業、同大学院比較文学比較文化修士課程修了、博士課程退学、東京医科歯科大学教養部教授を経て、東京経済大学経済学部教授(社会思想史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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壱萬弐仟縁
tama
青雲空
かず
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