動いている庭

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  • サイズ A5判/ページ数 186,/高さ 23cm
  • 商品コード 9784622078593
  • NDC分類 629
  • Cコード C0070

出版社内容情報

庭づくりの実践に導かれた大胆な環境観が思想・建築・芸術分野にも刺激を与えているフランスの庭師クレマンの代表作。カラー120頁

内容説明

できるだけあわせて、なるべく逆らわない―これが現代造園の世界に新たな一ページを開いた庭師、ジル・クレマンの哲学である。荒れ地での植物のふるまいをモデルとし、土地を土地のダイナミズムにゆだねつつ、植物を知悉する庭師の手によって多彩で豊かな進化をうながすプロジェクト、それが「動いている庭」だ。クレマンは自邸である「谷の庭」で実験と観察を重ねながら、種の多様性、さまざまなエネルギーの混在、美が展開する庭づくりの技術と管理方法を見いだしてゆく。クレマンにとって、庭は人が驚きと出会う空間、庭の仕事は夢の光景を創り出す営みだ。だからここに収められた文章と写真は、夢を見るために試行錯誤をくりかえす庭師の、思索と実践の記録でもあるだろう。本書は、庭づくりの手引きを越えた、自然と人間の関係をめぐる知恵の宝庫である。クレマンの思想は、生命のゆらぎのなかに生きるわたしたちに多くの示唆をもたらすだろう。

目次

秩序
エントロピーとノスタルジー
奪還
荒れ地
極相
動いている庭
実験
ずれ
放浪
アンドレ・シトロエン公園の七つの庭
新たな動いている庭
動いている庭と共通点をもつ庭
野原
サン=テルブランのジュル・リフェル農業高等学校
動いている庭から惑星という庭へ

著者等紹介

クレマン,ジル[クレマン,ジル] [Cl´ement,Gilles]
1943年フランス、クルーズ県生まれ。庭師、修景家、小説家、植物にとどまらず生物全般についての造詣も深く、カメルーン北部で蛾の新種(Bunaeopsis clementi)を発見している。庭に植物の動きをとり入れ、その変化と多様性を重視する手法はきわめて特異なもの。現在、ヴェルサイユ国立高等造園学校名誉教授

山内朋樹[ヤマウチトモキ]
1978年兵庫県生まれ。美学・庭園史研究、庭師、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程指導認定退学の後、関西大学ほか非常勤講師。ジル・クレマンを軸に現代ヨーロッパの庭や修景をかたちづくる思想と実践を考察しつつ、その源泉を近現代の庭園史に探っている。また、在学中に庭師をはじめ、研究の傍ら独立(草木の使代表)。京都を中心に関西圏で庭をつくるほか、庭をとおして芸術祭への参加やフィールドワークなどをおこなう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

82
「現代思想 2016年6月臨時増刊号 特集=微生物の世界」中の川邉雄氏の一文でも激賞。地味だけど、じっくり読むに値する本。庭づくりというと、欧米だと幾何学的な造形、日本だと古寺などの苔庭など山水的な風雅な形の庭を思い浮かべる。  欧米と日本とは考え方がまるで違うようだが、共通点がないわけではない。  それは、庭づくりには、人間の考え方が隅々まで行き渡っていること。2016/11/19

fishdeleuze

34
動いている庭は、音楽的だ。最小限の決め事のみで始まる即興演奏は、時間とともに、相互作用し、反復し、旋律が動いていく。二年草や多年草が地下茎により、または種の散種によって位置を変えていく。それに伴い、周囲の環境に互いに影響を与え、庭が生成される。最低限の手いれと景色を見守ることが必要だから庭と称しているだけで、庭というよりもむしろ自然と言ってしまってもいいだろう。植物は相を変え、自律的にひとつの生態系を織りなしている。豊富な図版や美しい写真が収録されていて、ページをめくっているのも楽しい。2016/12/16

Nonberg

16
見なれた風景のなかに、めあたらしい草花をみとめて新鮮な驚きを覚えることがあります。// 下町の裏路地に面した猫のひたいほどの庭に、今春、可憐なキュウリグサがたわわに咲いて、幸せな気持ちにひたりました。本書との出会いは閉店前の六本木・青山ブックセンター。その後の文喫にも置かれていました。いえの庭は路地を吹きぬける風の通り道にあたり、毎年、違う種を落としてゆきます。// 土地の条件を踏まえ、人工的な計画性をおさえ、動的な自然の営みを受け入れ、移りゆく植生、変わりゆく景色を味わう。庭師の素敵な実験レポートです。2021/08/29

Bartleby

13
そう、良くも悪くも庭は動いている。放っておくと瞬く間に植物は悩ましく繁茂する。フランスの庭師ジル・クレマンは、こうした植物の勢力をそのまま庭づくりに活かそうとする。発想の転換だ。どちらかといえば東洋的な発想。でもヨーロッパの作庭術にとってはけっこう衝撃的なのかもしれない。時間スケールが違うだけで、植物も動物のように生きていることを思いだす。ドキュメンタリー映画『動いている庭』もたいへん面白かった。これも観るとジル・クレマンが何をしたいのかがより深くわかる。2022/10/07

nranjen

8
図書館本。彼の庭の、あの不意打ちのような驚きの原因はなんだったのか、非常に納得いく形で解答を与えられている気がした。「構造物に頼ることが、今でも自然の<無秩序>をうまく制圧するたった一つの方法になっているようだ」植物を、つまり自然を制圧することではなく関わること、その方法がジル・クレマンの庭に体現されていると思う。それは「時」、植物の自然な「動き」をという要素を組み入れることなのではないか。彼の庭の「荒れ地」の印象は間違っていなかった。ただ、そこには植物に対して関心を寄せ理解する新しい関わりがあっての庭だ2022/04/18

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