出版社内容情報
原子力、気候変動、食の不安、生殖テクノロジー…。現在、いたるところで環境が政治の課題となり、人間の自然との関わりが権力の行使と結びついている。本書は多様な地域と時代をめぐり、それらの諸結合の過程を緻密に描き出す。環境への眼差を一新する新しい環境史の試み。日本についての環境史論稿を含む。ドイツ屈指の環境学者の主著、待望の邦訳。
内容説明
環境をめぐって作動する「権力」の歴史的様態を描出し、政策への示唆にも満ちた傑作。史料批判と旅の経験の融合から生まれた、新たな環境史の試み。ドイツ屈指の環境史家の主著、待望の邦訳。
目次
第1章 環境史を熟考する
第2章 自給自足と暗黙知の生態学―人間と自然の原初的共生関係
第3章 水、森林、権力
第4章 環境史における分水嶺としてのコロニアリズム
第5章 自然の限界にて
第6章 グローバル化の迷宮のなかで
終章 政治的議論における環境史の役割
著者等紹介
ラートカウ,ヨアヒム[ラートカウ,ヨアヒム][Radkau,Joachim]
1943‐。ドイツの歴史家。ミュンスター、ベルリン自由大学、ハンブルクの各大学で歴史学を修める。著名なドイツ近現代史家フリッツ・フィッシャー(ハンブルク)のもとで1970年に博士号取得。1974年に当時の勤務校ヴェストファーレン=リッペ教育単科大学で、1981年にビーレフェルト大学で教授資格を取得。1980年からビーレフェルト大学歴史・哲学・神学部教授(2009年に定年退官)
海老根剛[エビネタケシ]
1971年東京都生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。大阪市立大学大学院文学研究科表現文化学専修准教授。専門は20世紀ドイツ文化研究・映像論
森田直子[モリタナオコ]
1971年岡山県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学、ドイツ・ビーレフェルト大学歴史・哲学・神学部で博士号取得。立正大学兼任講師。専門はドイツ近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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