災害がほんとうに襲った時―阪神淡路大震災50日間の記録

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災害がほんとうに襲った時―阪神淡路大震災50日間の記録

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  • サイズ B6判/ページ数 139p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784622076148
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0036

出版社内容情報

東日本大震災発生後の今、何が必要なのか。「神戸」の経験に学び、考える。精神科医の50日におよぶ関与観察の記録を新編集。

【著者紹介】
1934年奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。精神科医。著書に『中井久夫著作集――精神医学の経験』全6巻別巻2(岩崎学術出版社)『分裂病と人類』(東京大学出版会)他、『記憶の肖像』(1992)『『アリアドネからの糸』(1997)『最終講義――分裂病私見』(1998)『清陰星雨』(2002)『徴候・記憶・外傷』(2004)『樹をみつめて』(2006)『臨床瑣談』正・続(2008-2009)等多くのエッセイ、『統合失調症』全2巻(2010、以上みすず書房)が。また、阪神大震災時の共編著『1995年1月・神戸――阪神大震災下の精神科医たち』(1995)『昨日のごとく』(1996、共にみすず書房)は多くの読者に読まれている。訳書にサリヴァン『現代精神医学の概念』『精神医学的面接』『精神医学は対人関係論である』、ハーマン『心的外傷と回復』、ヤング『PTSDの医療人類学』(共訳)、『エランベルジェ著作集』(全3巻)、カーディナー『戦争ストレスと神経症』(共訳)、クッファー他編『DSM-V研究行動計画』(共訳)など多数。さらにヴァレリー『若きパルク/魅惑』『コロナ/コロニラ』も。

内容説明

歴史に学ぶ、「神戸」から考える。精神科医が関与観察した阪神淡路大震災の50日。

目次

東日本巨大災害のテレビをみつつ―二〇一一年三月一一日‐三月二八日
災害がほんとうに襲った時 付・私の日程表―一九九五年一月一七日‐三月二日

著者等紹介

中井久夫[ナカイヒサオ]
1934年奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。精神科医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

40
NHKのドラマ「心の傷を癒すということ」がとても面白かったので、このドラマのモデルの1人、中井久夫さんのエッセイを読んでみた。25年前の神戸大病院の震災時の詳細な記録が興味深い。この日記を記すことで先生は、自らのストレスを軽減していたんだろうなと思った。2020/02/05

モリータ

12
◆初出は中井久夫編『1995年1月・神戸―「阪神大震災」下の精神科医たち』95年3月みすず書房刊。単行本(本書)は精神科医の文集である前掲著より筆者分を再編集し、冒頭に「東日本巨大災害のテレビをみつつ」を付して東日本大震災直後の2011年4月みすず書房刊。著者(1934-2022)は精神科医。西洋詩など人文学にも造詣が深く、著書は精神医療分野含め多数。◆本書は、震災当時、神大医学部精神科神経科主任教授(同附属病院精神科部長)として被災地・緊急体制の病院での指揮にあたった著者の震災当日から3月までの記録。2023/03/08

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺

10
1995年、神戸の震災時に刊行された本の中井久夫の文章を再編集して東日本大震災についての新稿を追加して一冊にしたもの。神戸大学病院精神科の部長だった著者の被災記で、当事者という内側からの視点で書かれている。 中井久夫先生の名前はよく拝見しつつも、まだ本は未読だった。この方もご存命(87歳)。なるほどこういう文章を書くのかと感じた。やや抑制が効きすぎのような気もするが、そもそもそうした本ではないし。加賀乙彦がボランティアで訪れ、請われて百枚も色紙を書いたとのこと。この人もまだご存命だ。→続く2021/12/03

みのくま

9
すごい本だと思った。阪神・淡路大震災があった直後の混乱からものすごい多忙であった時期に書かれた稀有な本である。決して専門性に閉じこもるわけでもなく、情感豊かに「神戸」という街と人を見る著者の眼差しは、読者に何か優しい気持ちと生きる活力を残してくれる。また、やはり戦災を経験している戦中世代は精神的にも強い。事あるごとに先の戦争を想起して苦難を乗り越える所は感動を覚える程である。そして著者が見る神戸人の姿も素晴らしい。不謹慎ながらも、地震が神戸でよかったと語る神戸人の精神性に、ただ感嘆する。ぼくもそうありたい2022/06/03

恥ずかしい爺さんでっせ

8
中井先生のお名前は偉大過ぎてかなり昔の方だ勘違いしていたら、今年(2022年)になって亡くなられた方と知りようやく手にした本でした。みすず書房だとハードカバーで活字が細かい、日本の先生でも癖強いと敬遠していましたがこの本は紙質も軽めのもので活字も読みやすく、年寄り向けのもので助かりました。神戸に親戚がおり95年5月頃に三宮駅近辺の居酒屋が崩落したままで店の魚がそのまま異臭を放っていたのを覚えていたので、中井先生の冷静な直後のご対応には改めて感服し、官僚組織が硬直したままなのにも再度溜息が出ました。2022/11/30

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