内容説明
日中戦争時、強制連行された男性、性的暴力を受けた女性―老いた中国人被害者を訪ね、体験の記憶を丹念に記録した。歴史の証人が語った貴重な言葉を伝える。
目次
中原からさらわれた少年
無視と黙秘の悪循環
文明誕生の地から、鬼ヶ島へ
人倫としての花岡蜂起
老工之歌
田植歌の上手な少年兵
再燃する精神的外傷
継承される強制労働の文化
死の恐怖をともなう性暴力
破局的体験後の社会の対応
山西省太原での日本軍の性暴力
慰安婦にされた植民地女性
著者等紹介
野田正彰[ノダマサアキ]
1944年、高知県生まれ。北海道大学医学部卒業。長浜赤十字病院精神科部長、神戸市外国語大学教授などを経て、2004年度より関西学院大学教授。専攻は比較文化精神医学。主な著書に『コンピュータ新人類の研究』(文藝春秋1987、大宅壮一ノンフィクション賞)、『喪の途上にて』(岩波書店1992、講談社ノンフィクション賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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