出版社内容情報
精神科医・中井久夫の臨床医療エッセイ。雑誌「みすず」掲載時に話題になった「丸山ワクチンについての私見」など6編収録。
内容説明
“SSM、通称丸山ワクチンについての私見”はじめ、ガンを持つ人の日々の過ごし方、院内感染に対する患者自衛策など6章。長年の精神科医の経験が生んだ物語。
目次
1 虹の色と精神疾患分類のこと
2 院内感染に対する患者自衛策試案
3 昏睡からのサルヴェージ作業の試み
4 ガンを持つ友人知人への私的助言
5 SSM、通称丸山ワクチンについての私見
6 軽症ウイルス性脳炎について
著者等紹介
中井久夫[ナカイヒサオ]
1934年奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。精神科医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あこ
9
なかなか面白かった。読んでいてこちらも興味がわいてくる。その症状を問診、観察することはできても、そこから、気づけるかどうかは大きい。誠実さ、知恵、直感がポイントであると先生は教えてくださっている気がした。2014/07/26
メルセ・ひすい
2
こん睡患者の足の裏をくすぐる・・・・・ ガンを持つ人の日々の過ごし方、昏睡患者を前にした家族ができること、院内感染に対する患者側の自衛策、「丸山ワクチン」…。精神科医である著者が長年の経験をとおして実用的な助言を行う。2008/11/15
qualia
2
借りて読んだ日を忘れた。昏睡患者へのアプローチについて書かれた章を読んでみたかったのだが、再読して期待を裏切らない内容だった。クモ膜下で倒れた祖母のお見舞いをする支えに成ってくれている。2009/12/02
おおの
2
医師としての勘にすぐれ、委ねられる先生だと思います。丸山ワクチンの話題については知りませんでしたが、この方が「見た範囲でQOLを下げることはなかった」と書いておられるのならウソではなかろうと思いました。2009/05/29
のりたま
1
『臨床瑣談続』も読んだはずなのだが手元にない。虹の色の見え方が文化によって違うことをとりあげ、診断という境界線を引くことについて語る。院内感染についての章は現在でも切実。川端式手洗い法がお勧め。床上30センチまでは空気が汚く80センチより上はグッと少なくなるらしい。見えない傷をつけないためにタオルは柔らかいものを。脳梗塞の舅に付き添った話。昏睡状態でも聴覚は残っていて会話が聞こえ、瞬きによる通信が可能なこと。丸山ワクチンに関する章はかなり長いが、けっきょく効くのかどうかはよくわからなかった。2020/09/18