アフリカ革命に向けて (新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 225p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622074021
  • NDC分類 316.84
  • Cコード C0010

内容説明

本書はアルジェリア民族解放戦線(FLN)の機関紙に発表した文章を中心に、ファノンの死後まとめられた、10年にわたる心の軌跡と活動の記録である。アルジェリア革命を前衛として、アフリカの全面的な独立と統一、皮膚の色を超えた人間の解放を唱えた精神は、朽ちることなく、力強く響いている。

目次

1 被植民者の問題(北アフリカ症候群;アンティル人とアフリカ人)
2 人種主義と文化
3 アルジェリアのために(一フランス人への手紙;アルジェリア駐在相への手紙)
4 アフリカ解放に向けて(フランス植民地主義の幻滅と幻想;アルジェリアとフランス人拷問者 ほか)
5 アフリカの統一(来たるべきアフリカ;ルムンバの死―他に方法があっただろうか)

著者等紹介

ファノン,フランツ[ファノン,フランツ][Fanon,Frantz]
1925年、カリブ海に浮かぶ西インド諸島(アンティル諸島)の南端近くのフランス領マルチニック島で生まれる。第二次大戦中、ドイツならびにこれと協力するフランスのヴィシー政権支配下の島から出て、ド・ゴールの「自由フランス」に志願して参加し、各地で戦った。戦後はフランス本国に学び、リヨン大学で精神医学を専攻して学位を取得。1952年に『黒い皮膚・白い仮面』をスイユ社から刊行。1953年11月、フランス領アルジェリアのブリダ・ジョアンヴィルにある精神病院に赴任。翌年、アルジェリア独立戦争が勃発し、決定的な転機をむかえる。戦争初期は民族解放戦線(FLN)の活動を密かに助けていたが、1957年以来病院の職を辞し全面的にFLNに身を投じるようになる。FLNの機関紙『エル・ムジャヒド』に精力的に寄稿するなど、アルジェリア革命のスポークスマン的役割を果たした。1958年には『アルジェリア革命第五年』(後に『革命の社会学』と改題)を発表、そして1961年には、白血病に冒されつつも『地に呪われたる者』をわずか10週間で執筆。それは、闘争の生涯を貫いたその思想の総決算であり、刊行されてからわずか数日後の1961年12月6日、息を引き取った。36歳の若さであった

北山晴一[キタヤマセイイチ]
1944年東京に生れる。1968年東京大学文学部仏文学科卒業。1977年同大学院博士課程満期退学。パリ第3大学(国立東洋言語文化研究所)専任講師等を経て、立教大学教授。専攻、比較文明学、フランス社会史、社会デザイン学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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