ならず者たち

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  • サイズ B6判/ページ数 327p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622073734
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C1010

内容説明

主権という古い幽霊が信用を喪失しているとき、政治に何が起きているのか。「ならず者」の名を導きの糸に、来たるべき民主主義の思考を展開する、デリダ、晩年の主著。

目次

強者の理性(ならず者国家はあるか?)(自由な車輪;放縦と自由―悪知恵に長けた=車裂きにされた者;民主制の他者、代わるがわる―代替と交代;支配と計量;自由、平等、兄弟愛、あるいは、いかに標語化せざるべきか;私が後を追う、私がそれであるならず者;神よ、何を言ってはならないのでしょう?来たるべきいかなる言語で?;最後の/最低のならず者国家―「来たるべき民主主義、二回回して開く;ならず者国家、より多く/もはやなく;発送)
来たるべき啓蒙の「世界」(例外、計算、主権)(目的論と建築術―出来事の中性化;到来すること―国家の(そして戦争および世界戦争の)諸々の終焉に)

著者等紹介

デリダ,ジャック[デリダ,ジャック][Derrida,Jacques]
1930年アルジェに生まれる。20世紀後半を代表する思想家。現象学の再検討から出発し、ニーチェやハイデガーの哲学を批判的に発展させる。脱構築、差延、散種、グラマトロジーなどの概念を作り出し、ポスト構造主義を代表する哲学者と目された。1984年から19年間、社会科学高等研究院でセミナーを実践。同時代の諸問題を西洋哲学の根本問題とともに鋭利かつ重層的に論じ、晩年は「来たるべき民主主義」の思考を練成させる。2004年死去

鵜飼哲[ウカイサトシ]
1955年東京都に生まれる。京都大学大学院文学研究科卒業。フランス文学・思想専攻。現在、一橋大学大学院言語社会研究科教授

高橋哲哉[タカハシテツヤ]
1956年福島県に生まれる。1983年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。哲学専攻。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

YY

2
あんまりそういうのを求めちゃいけない、ってのはそうなんだが、デリダの来たるべき民主主義ってのは、いわばtourじゃないがグルグル到達点なく回って常に検討されるべきものであるがゆえに、また、それを正義・脱構築として肯定的に捉えるからどうしても現実的な政治には活かしきれないんじゃないか、と思う今日この頃。2015/06/10

メルセ・ひすい

2
12.-69.104 ★5 理解できそうな人は是非、挑戦! Rogue State 導入のお誘い・・ 米国 `60年代は、あまり語られなかった。゛あまり民主的でない法治国家体制 を尊重しない政府゛・・言及だった。rogue stateの形容は共産主義圏の崩壊後、クリントンから国際テロリズム・ならず者言説が(マデレーン・オブライト)。レーガンはoutlaw・無法者 J.ブッシュはrengede・反逆者。`00から ゛ならず者゛と傲慢に・・⇒ノーム・チョムスキー 恐るべき指弾の書『ならず者国家、※2010/01/20

アレ

1
理性は合理に留まらず、行為遂行的に、常に他者(免疫のない想像外の存在)をとらえ直すものでなければならない。理性は自らに理性が働くにまかせなければならない。――難しかったが、最終章のおもしろさ(合理的理解かはべつとして理性的な快感)だけでも理解できたのが嬉しい。2010/08/15

メルセ・ひすい

1
※世界における力の支配』で展開された。★アメリカ合衆国がそうである! と言うところの任意の者のこと!(ロバート・S・リトウィック)。  主権という古い幽霊が信用を喪失しているとき、政治に何が起きているのか。「ならず者国家」という一語を脱構築しつつ、「来たるべき民主主義」「啓蒙」「主権」について考察した、デリダ晩年の主著。2010/02/01

磁石

0
 「ならず者たち」と題を打ってあるから、例のあの国の批判をしているのかと思ったけど、そこはデリタ。民主主義そのものの不可思議な矛盾をえぐり出して、世界中にならず者が万延してしまったことで逆にならず者がいなくなってしまったと、説く。そして、話は更に人間の本性の一角へと突き進み、あらゆる根拠たる理性そのものの矛盾までえぐり出してみせた。その手腕は、流石の一言に尽きる。絶対の信仰を持ったことがない私には、それが崩れ去って元通りには戻らないことの焦りや切実さは、伝わりづらかった。2013/05/23

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