内容説明
ソ連邦崩壊後のマルクス主義文献、雑誌『朝鮮人』の終りにから『寄生獣』、村上春樹、神谷美恵子管見、世界文学の中の『死霊』、川上弘美『パレード』まで109編。
目次
1 一九八八‐一九九九(一歩兵小隊長が見た地上戦―山本義中『沖縄戦に生きて』(一九八八)
名付親への感謝―上田辰之助(一九八八)
『ヴァイキング』の源流―『三人』のこと(一九八八)
たとえの効用―中沢新一『雪片曲線論』によせて(一九八八) ほか)
2 二〇〇〇‐二〇〇七(いつもそばに、本が(二〇〇〇)
神隠しにあった町―児玉隆也著/桑原甲子雄写真『一銭五厘たちの横丁』(二〇〇〇)
作歌と選歌―近藤芳美(二〇〇〇)
カメラをひいて―加藤典洋『戦後的思考』(二〇〇〇) ほか)
著者等紹介
鶴見俊輔[ツルミシュンスケ]
1922年東京生まれ。哲学者。10代で渡米、1942年、ハーヴァード大学哲学科卒業。同年、日米交換船で帰国、海軍バタビア在勤武官府に軍属として勤務する。日本の敗戦後の1946年5月、武田清子、武谷三男、都留重人、鶴見和子、丸山眞男、渡辺慧とともに雑誌『思想の科学』を創刊、編集事務にあたった。アメリカ哲学の紹介や大衆文化研究のサークル活動をおこないながら、京都大学、東京工業大学、同志社大学で教鞭をとり、1960年には安保改訂に反対し市民グループ「声なき声の会」を創設、1965年にはベ平連に参加した。1970年同志社大学教授を辞職。その後は在野で活動をつづけ、現在にいたる。『戦時期日本の精神史』(岩波書店、大佛次郎賞)『夢野久作』(リブロポート、日本推理作家協会賞)など、数多くの著書がある。1994年度朝日賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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