村上春樹短篇再読

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村上春樹短篇再読

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  • サイズ A5判/ページ数 244p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622072904
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C1095

出版社内容情報

ひとつの言葉に、そんな仕掛けが……
「午後の最後の芝生」=緻密すぎる過去の記録の謎、「眠り」=フーコーを読む女の物語、「緑色の獣」=母による子殺し。――世界のムラカミを耽読する。

村上春樹の代表的短篇15作品と、村上春樹訳の海外短篇3作品とを、構造主義、マルクス主義批評、ジェンダー批評、間テクスト性、他の観点・方法により読み直す。
  
【目次】
1 緻密に記憶された過去――「午後の最後の芝生」
2 誤謬、あるいは小説の仕掛け――「中国行きのスロウ・ボート」
3 語り手の気づかい、あるいはおせっかい――「納屋を焼く」
4 フーコーを読む「私」――「眠り」
5 呪縛からの解放――「パン屋襲撃」「パン屋再襲撃」
6 長篇小説の始動モーター 1 ――「蛍」
7 長篇小説の始動モーター 2 ――「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
8 足された「、」――「めくらやなぎと、眠る女」
9 青少年向けのテクスト――「沈黙」
10 映画化された村上作品 1 ――「トニー滝谷」
11 映画化された村上作品 2 ――「四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」
12 話してもらいたがるスケッチ――「ハンティング・ナイフ」
13 ブラジャーをはずす女――「蜂蜜パイ」
14 メタフィクションの作動――『東京奇譚集』
15 母による子殺し、あるいは村上春樹によるラカン――「緑色の獣」
番外1 ズレる二項対立――「ささやかだけれど、役にたつこと」(レイモンド・カーヴァー著/村上春樹訳)
番外2 もうひとりの「集める人」――「収集」(レイモンド・カーヴァー著/村上春樹訳)
番外3 名作の再訳――「バビロンに帰る」(F・スコット・フィッツジェラルド著/村上春樹訳)

【著者紹介】 (かざまる・よしひこ)
1958年、東京都新宿区に生まれる。上智大学外国語学部卒業。文芸評論家。現在、盛岡大学文学部准教授、岩手大学、東海大学非常勤講師、「ブリタニカ国際年鑑」「Encyclopedia Britannica Book of the Year」コントリビューター。専門は現代アメリカ文学。著書:『カーヴァーが死んだことなんてだあれも知らなかった――極小主義者たちの午後』(講談社、1992年。表題作で第33回群像新人文学賞 [評論部門] 優秀賞受賞)、『越境する「僕」――村上春樹、翻訳文体と語り手』(試論社、2006年)。

内容説明

村上春樹ファンには、とりわけ彼の短篇が好きだという人も多い。この作家の短篇小説には、“短篇”という形式において、長篇とはまた異なる、比喩や象徴性に優れた村上ワールド独特の魅力があるからだ。著者は、村上春樹作品をデビュー作「風の歌を聴け」(1979年)以来、「自分たちの物語」として鮮烈に受け止めてきた、コアな読者世代。村上春樹と共に同時代を呼吸してきた感覚による読解は、ほかの研究・批評書とは異なる肌理をもち、本書自体が、村上春樹のテイストを有している。村上春樹の小説を、仕掛け共々、隅々まで楽しめる評論である。村上春樹の短篇15作品と、村上訳のアメリカ短篇小説3本(カーヴァー、フィッツジェラルド)を、春樹ファンに向けてディテイルに踏み込んで語る。

目次

緻密に記憶された過去―「午後の最後の芝生」
誤謬、あるいは小説の仕掛け―「中国行きのスロウ・ボート」
語り手の気づかい、あるいはおせっかい―「納屋を焼く」
フーコーを読む「私」―「眠り」
呪縛からの解放―「パン屋襲撃」「パン屋再襲撃」
長篇小説の始動モーター(1)「螢」
長篇小説の始動モーター(2)「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
足された「、」―「めくらやなぎと、眠る女」
青少年向けのテクスト―「沈黙」
映画化された村上作品(1)「トニー滝谷」
映画化された村上作品(2)「四月の晴れた朝に100パーセントの女の子に出合うことについて」
話してもらいたがるスケッチ「ハンティング・ナイフ」
ブラジャーをはずす女「蜂蜜パイ」
メタフィクションの作動『東京奇譚集』
母による子殺し、あるいは村上春樹によるラカン「緑色の獣」
ズレる二項対立「ささやかだけれど、役にたつこと」(レイモンド・カーヴァー著/村上春樹訳)
もうひとりの「集める人」 「収集」(レイモンド・カーヴァー著/村上春樹訳)
名作の再訳「バビロンに帰る」(F.スコット・フィッツジェラルド著/村上春樹訳)

著者等紹介

風丸良彦[カザマルヨシヒコ]
1958年、東京都新宿区に生まれる。上智大学外国語学部卒業。文芸評論家。盛岡大学文学部准教授、岩手大学・東海大学非常勤講師。専門は現代アメリカ文学。著書に『カーヴァーが死んだことなんてだあれも知らなかった―極小主義者たちの午後』(講談社、1992年。表題作で第33回群像新人文学賞“評論部門”優秀賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。