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フランツ・ファノン

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  • サイズ B6判/ページ数 340p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622072157
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1010

出版社内容情報

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フランツ・ファノンとは何者か。

精神科医であり、アルジェリア戦争に身を投じた第三世界解放の理論家、抑圧と非人間化への宣戦布告の書『黒い皮膚・白い仮面』はじめ4冊の著書の作者、そして仏領アンティルに黒い皮膚をもって生まれたマルティニック人――ファノンの思想の独自性をなすものは何か。

十代後半でその著者に出会い、以後一貫してファノンに関わりつづけてきた著者はかつて、パリ、マルティニック、アルジェリアとみずからの足で歩き、ファノンの生涯と思想の展開のあとをたどった。その成果は1981年刊の『フランツ・ファノン』として上梓される。それから四半世紀――「一つの思想の正しさとは、後の歴史に照らして勝ったか負けたかではない。…一つの思想の正しさとは、その時代に対しいかなる人間的真実をもたらしたかによってはかられるべきだ。その正しさは相対的であり、時代とともに滅びていくことは当然ありうる。ファノンについて私は、人間に関するいかなる真実を彼が明るみに出したかを十分に語ったつもりだ。死後40年、それらの真実はいまどの程度の光を放ち続けているのか」(本文より)


海老坂 武(えびさか・たけし)
1934年東京に生まれる。 東京大学文学部仏文科卒業。 同大学院(仏語・仏文学)博士課程修了。 著書『戦後思想の模索』(みすず書房、1981)『雑種文化のアイデンティティ』(みすず書房、1986)『シングル・ライフ』(中公文庫、1988)『パリ ボナパルト街』(ちくま文庫、1990)『記憶よ、語れ』(筑摩書房、1995)『〈戦後〉が若かった頃』(岩波書店、2002)『かくも激しき希望の歳月』(岩波書店、2004)『サルトル』(岩波新書、 2005)。 訳書 ニザン『番犬たち』(晶文社、1967)ファノン『黒い皮膚、 白い仮面』(共訳、みすず書房、1998)ボーヴォワール『別れの儀式』(共訳、人文書院、1989)サルトル『植民地の問題』(共訳、人文書院、2000)ほか多数。


関連書:
ファノン『地に呪われたる者』
ファノン『黒い皮膚・白い仮面』
ナタン『他者の狂気――臨床民族精神医学試論』
サイード『文化と帝国主義』1 / 2

内容説明

近年、クレオール性、ポストコロニアリズムというステージで、ことさらファノンに光があてられている。が、そもそもファノンの思想は、ネグリチュード‐黒人性を脱し、肌の色を越えた「人間」の立場へ向かおうとすることから始まったのではなかったか。終章「ファノンと現代」を新たに書きあらため、21世紀の世界の中で、いわゆる暴力論をも含めたファノンの思想全体をみつめなおした決定版。

目次

1 ファノンの思想(はじめに―ファノンと私;人間を解き放つ ほか)
2 ファノンの生涯(マルティニック時代;「本国」への「留学」―精神科医へ ほか)
3 ファノンの著作(『黒い皮膚/白い仮面』(一九五二)
『革命の社会学』(一九五九) ほか)
5 二〇〇五年にファノンを読む―「ファノンと現代」再考(イリッチ、金芝河、ゲバラ;マルティック島のファノン ほか)

著者等紹介

海老坂武[エビサカタケシ]
1934年東京に生まれる。東京大学文学部仏文科卒業。同大学院(仏語・仏文学)博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yoshitate, Kaito

1
ファノン、人種差別が蔓延った前世紀に生まれた肌黒き革命家。しかし彼は黒人である以上に、なお人間であったと言える。この魅力的な人物の一代記である。

denken

0
フランス的な世界の歪み。2012/12/12

シュミットさん

0
あるがままのファノンを伝える2008/08/19

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