時のしずく

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  • サイズ B6判/ページ数 289p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622071228
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

これまであまり語られたことのなかった自伝的な事柄と自らの家系に連なる異能の人々についての省察。震災の傷跡からの奇跡的な復興とその問題点。癒し・ボランティア・家族について広大な地平から見通した諸論考。青春時代に心ときめかした読書体験の詳細と日本語についての透徹した考察。そして、その晩年お互い精神的に深く交歓した須賀敦子や夭折した安克昌をはじめとするかけがえのない師・友人・弟子たちとの交遊。5部構成、全33編よりなる、珠玉のエッセイ集成。

目次

私の歩んだ道
岐阜病院の思い出
ある回顧
私が私になる以前のこと
一精神科医の回顧
その後にきたもの―ボンの変化を手はじめに
災害被害者が差別されるとき
山と平野のはざま―力動精神医学の開拓者たちが生まれたところ
「祈り」を込めない処方は効かない(?)―アンケートへの答え
ボランティアとは何か〔ほか〕

著者等紹介

中井久夫[ナカイヒサオ]
1934年奈良県に生れる。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。精神科医
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

袖崎いたる

5
この人の説得力はすごい。いわゆるエビデンスの提示とかではなくて、言い方の質がいい。つまり文体だね。松任谷由実的な意味でのやさしさがある。カーテンを開いて小さな木漏れ日の…的なやさしさを湛えた文体。2018/08/14

白いハエ

0
平明で朗らかで優しいその文体は、永遠に目を辷らせていられる。人生の段階において、その本を読むべきという時というものがあるとしたら、少し読むのが遅かった……いや、どこにも読むべき時など無く、読み遅れてしまったという悔いと、しかし今読めただけでも良かったのだ、という半ばの安堵を持った。中でも、氏が二人称、特定の人の名、或いは「読者」と主語を置く時、そこに押し寄せる絶大な信頼と敬愛が胸を打つ。神戸の震災や弔辞等、死に関与する文章が多かったためか。2017/10/30

tamioar

0
須賀敦子論が出色。2016/03/23

川長到

0
存在が信じがたい人々よ2014/06/28

あだこ

0
人との出会いが人生の集大成となる2008/12/29

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