砂漠の思想―リビアで考えたこと

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砂漠の思想―リビアで考えたこと

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  • サイズ B6判/ページ数 201p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622071136
  • NDC分類 294.31
  • Cコード C1036

出版社内容情報

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本書は著者がリビアに滞在した折の体験と思考の記録である。

「リビアは極めて興味深い位置にある。地中海の南岸にあって、古代ギリシャ・ローマの植民地だった。アフリカの北にあって、アフリカの金と象牙と奴隷がローマに運ばれた。それから永い間イスラーム・アラブ文化圏の辺縁で眠っていた。これからアメリカと和解した後、リビアは地中海国家としてヨーロッパとの関係を深めていくのではないだろうか」

「〈ドン・キホーテ〉と呼ばれたカダフィは今、アメリカに屈伏した。しかし世界の虐げられた人々は、アメリカの追随者として生きていくしかないのか。あの自分勝手な正義と暴力をふりかざす帝国の動向に振り回されるしか、将来はないのか。否、失敗しても失敗しても、現在の国家と政治システムに代わるものを創ろうとする動きは、アメリカ国内を含めてすべての被抑圧地域から発生し続けると、私は思う」

この旅は、地中海世界の最古と現在を往還するものであり、また大西洋をへだてたリビアとアメリカの政治関係を考える旅でもあった。遺跡と文化、人々の暮らし、そして国際政治――著者の博識と旺盛な好奇心が縦横無尽に発揮されている。街を歩き、遺跡を巡り、文化・社会・政治に想いを馳せる。風景を見つめながら、そして民衆の中で、ヘロドトス、フロイト、ボブ・ウッドワードらの言葉を想起する。

上質の紀行文であり、著者自身が撮影した写真が立体的な彩りを添えている。主要地図7点と巻末にはリビア史年表を付した。本書の元本は、1990年に『リビア新書』として情報センター出版局より刊行された。新版希望の声と昨今のリビア情勢への関心の高まりを受け、このたび新稿を加え編集を一新し、お届けする。

野田正彰(のだ・まさあき)
1944年、高知県生まれ。北海道大学医学部卒業。長浜赤十字病院精神科部長、神戸市外国語大学教授などを経て、2004年度より関西学院大学教授。専攻は比較文化精神医学。主な著書に『コンピュータ新人類の研究』(文藝春秋、1987年、大宅壮一ノンフィクション賞)『喪の途上にて』(岩波書店、1992年、講談社ノンフィクション賞)『紊乱のロシア』(小学館、1993年)『庭園に死す』(春秋社、1994年)『災害救援』(岩波新書、1995年)『わが街 東灘区森南町の人々』(文藝春秋、1996年)『戦争と罪責』(岩波書店、1998年)『聖ロシアの惑乱』(小学館、1998年)『気分の社会のなかで』(中央公論新社、1999年)『国家に病む人びと』(中央公論新社、2000年)『犯罪と精神医療』(岩波現代文庫、2002年)『させられる教育』(岩波書店、2002年)『背後にある思考』(みすず書房、2003年) 『共感する力』(みすず書房、2004年) 『陳真――戦争と平和の旅路』(岩波書店、2004年)などがある。


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関連書:
野田正彰『背後にある思考』
野田正彰『共感する力』

内容説明

今だからこそ伝えたいアラブ理想主義者の肖像。“リビアの狂人”と罵られた男の政治実験が教えるものは何か。砂漠の国からアメリカを断じ、日本社会を考える。

目次

第1章 誤読のリビア
第2章 トリポリの強いられた退屈
第3章 砂漠の革命家
第4章 サブラータの遺跡
第5章 レプティス・マグナの遺跡
第6章 サハラとオアシス都市
第7章 シドラ湾の上空にて
第8章 キュレーネの遺跡
第9章 大砂海の地底湖
第10章 第三の「世界理論」

著者等紹介

野田正彰[ノダマサアキ]
1944年、高知県生まれ。北海道大学医学部卒業。長浜赤十字病院精神科部長、神戸市外国語大学教授などを経て、2004年度より関西学院大学教授。専攻は比較文化精神医学。主な著書に『コンピュータ新人類の研究』(文芸春秋、1987年、大宅壮一ノンフィクション賞)『喪の途上にて』(岩波書店、1992年、講談社ノンフィクション賞)などがある
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