映画女優若尾文子

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  • サイズ B6判/ページ数 345p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622070160
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C1074

内容説明

1950年代から60年代にかけて、日本映画の最盛期に大映の看板女優としてスクリーンを駆けぬけた若尾文子。とくに増村保造監督とコンビを組んだ数々の名作で、みずからの欲望にどこまでも忠実に自己決定を貫くヒロインを演じ、高度成長期の新しい女性を強烈に印象づけた。本書は、再上映などであらためて脚光を浴びているこの神話的大女優を、二人の映画研究家が真っ向から論じる画期的な女優論である。個人の原理である欲望と、共同体を支える民主主義が結合した希有な女優として若尾を位置づける四方田論文、男性の視点から撮られたヒロインが女性をも魅了する“若尾文子的問題”を探る斉藤論文に、女優みずからが演技について、監督について縦横に語ったインタビュー、さらに159本にもおよぶ全出演作のフィルモグラフィーを付した、映画ファン待望の一冊。

目次

欲望と民主主義(四方田犬彦)(監督と女優;増村保造の日本映画批判;スター、若尾文子;『青空娘』から『妻は告白する』まで;増村保造の女優観;後期の作品;欲望と民主主義)
女優は抵抗する(斉藤綾子)(不穏な瞬間;文子は告白する;スターから女優へ;若尾文子の重力;愛を身体化する『清作の妻』)
若尾文子インタビュー・自分以外の人間になりたい

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

桑畑みの吉

4
女優若尾文子(1933-)に関する2人の評論家による映画女優論をメインに若尾さん本人へのインタビュー、全出演作のフィルモグラフィー(解説付き)といった構成。160本にもなる映画出演があるが、名コンビと評される増村保造監督との作品につての考察が多くなっている。特に増村作品の『妻は告白する』『夫は見た』『清作の妻』を事前に見ておくと本書の内容を把握しやすくなると思う。尚、私が図書館で借りたのは2003年6月の初版、そのせいか事実誤認や人名の誤字などが数か所みられた。2016年には新装版が発行されている。2021/02/11

Sumichika3

0
2、3年前に四方田先生の何かの本を読んでいて、本書を思い出し、みすず書房に電話して尋ねたところ、確か在庫3点とのことだったので、急いで購入。多少は読んでみた。巻末に若尾文子さんへのインタヴューが収録されています。印刷された若尾さんの言葉を読みながら、あの独特の気品あるゆったりとした魅惑的な肉声が聞こえてくるようでした。貴重な本です。

fritzng4

0
巻末のフィルモグラフィは資料として一級と思われる。増村を見たくなった。意外にも若尾文子は吉村公三郎作品への出演が多いことは新鮮な驚き。船越英二のことをこの本のようなアプローチで書いてくれる人はいないだろうか、と読んでいて思った。きっとおもしろいはずだから。2011/11/30

asukaclaesnagatosuki

0
2、3年前に四方田先生の何かの本を読んでいて、本書を思い出し、みすず書房に電話して尋ねたところ、確か在庫3点とのことだったので、急いで購入。多少は読んでみた。巻末に若尾文子さんへのインタヴューが収録されています。印刷された若尾さんの言葉を読みながら、あの独特の気品あるゆったりとした魅惑的な肉声が聞こえてくるようでした。貴重な本です。

STARGAZER

0
大好きな若尾文子の本なので、購入して読んだ。 作品論は、映画観てから、次々と・・・2013/02/24

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