タルコフスキー映画―永遠への郷愁

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622070108
  • NDC分類 778.238
  • Cコード C1074

出版社内容情報

-永遠への郷愁-

「タルコフスキーが書いたテクストを読むと、その文章や思想は、思考の過程や表現の手法が直截的かつ図式的で、自分の思想の正当性を疑っていない。(…)タルコフスキー映画は、これらのテクストに比べて、格段に豊かである。(…)タルコフスキーは、映画によって、よりよく思索した作家なのだ。」(本書より)

アンドレイ・タルコフスキーは『イワンの子供時代』(『僕の村は戦場だった』)で長編デビュー、その後『アンドレイ・ルブリョフ』『惑星ソラリス』『鏡』『ストーカー』を旧ソ連で、ヨーロッパで『ノスタルジア』『サクリファイス』を作り上げたところで、1986年、パリに客死した。

多いとは言えないこれらの映画は、作家の没後も、見る者に強く静かな衝撃を与えてやまない。難解といわれ、宗教的といわれながら、イメージの叙事詩として開かれた世界の魅力はどこにあるのか?

新しい世代にとってタルコフスキー映画は、現実世界との対話の方法を見つける一規範になるかもしれない、と考える著者は、年来の研究をもとに全作品の技法とテーマ展開を精緻にたどりつつ、来るべき時空への思いをこめてこの一冊を書いた。

馬場広信(ばば・ひろのぶ)
1964年東京生まれ。1987年早稲田大学第一文学部卒業。映画研究、翻訳。日本アンドレイ・タルコフスキイ協会代表を経て、現在アンドレイ・タルコフスキイ出版会代表。主な仕事に、『アンドレイ・タルコフスキイ 『鏡』の本』の監修ならびに翻訳(宮澤淳一との共訳、リブロポート、1994年、シナリオ採録も)。論文「ロバート・クレイマー――ある合衆国ユダヤ系監督の20世紀」(『ユダヤ・イスラエル研究』第18号)、「『Notre Nazi/Unser Nazi』とヨーロッパ三部作――ヨーロッパにおけるロバート・クレイマーの現実と歴史」(『山形国際ドキュメンタリー映画祭2001 スペシャルイベントカタログ――ロバート・クレイマー特集』)など。

内容説明

アンドレイ・タルコフスキーは『イワンの子供時代』(『僕の村は戦場だった』)で長編デビュー、その後『アンドレイ・ルブリョフ』『惑星ソラリス』『鏡』『ストーカー』を旧ソ連で、ヨーロッパで『ノスタルジア』『サクリファイス』を作り上げたところで、1986年、パリに客死した。多いとは言えないこれらの映画は、作家の没後も、見る者に強く静かな衝撃を与えてやまない。難解といわれ、宗教的といわれながら、イメージの叙事詩として開かれた世界の魅力はどこにあるのか?新しい世代にとってタルコフスキー映画は、現実世界との対話の方法を見つける一規範になるかもしれない、と考える著者は、年来の研究をもとに全作品の技法とテーマ展開を精緻にたどりつつ、来るべき時空への思いをこめてこの一冊を書いた。

目次

01 イメージの論理
02 『ローラーとバイオリン』まで
03 『イワンの子供時代』(『僕の村は戦場だった』)
04 『アンドレイ・ルブリョフ』
05 『惑星ソラリス』
06 『鏡』
07 『ストーカー』
08 『ノスタルジア』
09 『サクリファイス』
10 タルコフスキー映画の二一世紀

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

林 一歩

20
故国を愛しつつも、自己表現のために亡命せざるを得なかったタルコフスキーの評論集。もう少し生きていられたら故郷に戻ることが出来ただろうに。故郷で再び撮る映画は、きっと素晴らしい作品だったろうに。2014/06/22

D21 レム

15
今、タルコフスキー映画に熱中。著者は日本アンドレイ・タルコフスキー協会代表を経て、アンドレイ・タルコフスキー出版会代表。「カット数が少なく色彩を抑制し被写体の動きや変化を凝視する映画世界は、観客に凝視を要求する。そこに白い字幕が入るとショットの内的時間を分断し、被写体のように作用して作品世界の変質を招き、映画のパルスを損なう。だから、『ストーカー』以降のタルコフスキー作品を理解するには、字幕のない版で見る必要がある。字幕版でセリフを諳じた上で、字幕に一度も目をやらず、作品を通して見ることをお薦めする」。2015/03/24

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