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夢と実存 (新装)

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  • サイズ B6判/ページ数 170p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622051015
  • NDC分類 145.2
  • Cコード C1010

出版社内容情報


夢は想像力の絶対的な起源である… 1954年、28歳のフーコーは、夢を通して現存在分析の重要性を説いたビンスワンガーの「夢と実存」を仏訳、本文の倍におよぶ伝説的な「序論」を執筆。その名篇を共に収録する、フーコー理解の最良のテクスト。1992年初版

内容説明

1954年、28歳のミシェル・フーコーは、夢を通して現存在分析の重要性を説いたビンスワンガーの「夢と実存」を友人とともに仏訳、併せて本文の倍におよぶ“序論”を執筆した。夢とは眠りの延長ではない。睡眠が生きるための保存行為であるのに対して、夢は死へと向かってゆく…フロイトの夢解釈やフッサールの現象学、さらにはサルトルの想像力論をのりこえつつ、夢と想像力と自由と死の連関を、フーコーは縦横に論じ、実存の成り立つ場、想像力の起源としての“夢”の可能性を追求してゆく。その緻密かつ気迫ある文章は、われわれを圧倒してやまない。伝説と化したフーコーの処女作が、ビンスワンガーの名篇とともに、ここに一書になった。本書は、夢をめぐる研究に多大な刺戟を与えるだけでなく、フーコーを理解する最良のテクストとなるだろう。

目次

序論(ミシェル・フーコー)
夢と実存(ルートヴィヒ・ビンスワンガー)

著者等紹介

ビンスワンガー,ルートヴィヒ[ビンスワンガー,ルートヴィヒ][Binswanger,Ludwig]
1881年スイス、クロイツリンゲンに生れる。家は代々高名な内科医や精神科医を送り出している名家。コンスタンツのギムナジウムを経て、1904年以後ローザンヌ、ハイデルベルク、チューリヒの各大学で医学を学ぶ。学生時代思想的にはカント、ナートルプ、リッケルト、精神医学に関してはボンヘッファー、E.ブロイラー、ユング、フロイトの影響を受ける。1911‐1956年私立精神病院の院長。フッサールの現象学、ハイデガーの現存在分析論に立脚した人間学を研究。1966年歿

フーコー,ミッシェル[フーコー,ミッシェル][Foucault,Michel]
1926年フランスに生れる。高等師範学校で哲学を専攻。ついで数年にわたってドレーやピショーなど、フランス精神医学の大家について精神医学の理論と臨床を研究する。コレージュ・ドゥ・フランスの哲学教授。1984年歿

荻野恒一[オギノコウイチ]
1921年大阪に生れる。1944年京都大学医学部卒業。慶応義塾大学文学部人間科学科客員教授。1991年歿

中村昇[ナカムラノボル]
1958年長崎県に生れる。中央大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在中央大学文学部助教授

小須田健[コスダケン]
1964年神奈川県に生れる。1995年中央大学大学院哲学専攻博士課程単位取得退学。現在中央大学、清泉女子大学、東京情報大学で非常勤講師
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

内島菫

18
ビンスワンガーがいきなり上昇と下降の運動に対する拘りから始めていたのが印象的だった。垂直方向の運動は、この前に読んだ『イェイツと夢』にも、悲劇(実存)の構造として触れられており、本書中のフーコーの「序論」にも、こういった構造を持つ悲劇の表現は、「他のもろもろの表現様式に比してこの表現にある絶対的な特権を与えるようななんらかの存在論的根拠を有している」とある。つまり、ビンスワンガーが本書で試みフーコーも指摘した、フロイトの精神分析(夢の分析)とフッサールの現象学(意味作用の理論)の和解と乗り越えという運動を2015/12/12

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