部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話 (新装)

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部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話 (新装)

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  • サイズ B6判/ページ数 403p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622049715
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1023

出版社内容情報

著者の偉大な着想が、いかにその時々の物理学の巨星たちとの対話によって生まれ、開花するか。

目次

原子学説との最初の出会い(1919‐1920年)
物理学研究への決定(1920年)
現代物理学における“理解する”という概念(1920‐1922年)
政治と歴史についての教訓(1922‐1924年)
量子力学およびアインシュタインとの対話(1925‐1926年)
新世界への出発(1926‐1927年)
自然科学と宗教の関係についての最初の対話(1927年)
原子物理学と実用主義的な思考方法(1929年)
生物学、物理学および化学の間の関係についての対話(1930‐1932年)
量子力学とカント哲学(1930‐1932年)〔ほか〕

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

69
物理学などのポピュラーサイエンス本は、若い頃からの大好物。数十年で何百冊 読んだことやら。その中で傑出してるのが、本書。40年以上前の本だが、内容が哲学の域に達しているのは唯一本書だけ。「本書はハイゼンベルクの自伝。   圧巻は彼とボーア、アインシュタイン、ゾンマーフェルト、パウリ、ディラック、プランク等巨人たちとの対話である。」一瞬、古代ギリシャの哲人たちの光景を彷彿させる。……掛け値なしにそう!

CCC

15
数式も出てこないし、予想していたよりも読みやすかった。紙数の多くを占めているボーアやシュレーディンガーなどの物理学関係の大家との会話は、現実の天才同士の会話ってこんななのかという感じで面白かった。物理学に深いレベルで精通している者どうしの哲学的対話という方向でも面白い。またナチス関係の話題も多くみられた。著者の立場を思い出す。まさに歴史の渦中という感じ。2021/07/29

roughfractus02

14
山に登り、友人と対話しつつ思考する著者は、量子力学の波のような人生の山=1925年の量子力学の誕生の興奮と谷=1945年の原爆投下での苦悩を回想する。湯川秀樹が序文で言うように、プラトン対話篇を思わせる構成で核開発に対する弁明を、ソクラテスと異なる態度で記した本書は、科学と哲学の不可分性から紡ぎだされる思考を読者に提示する。一方、この不可分性が希薄になり、ITメディアが光速で地球を包む世界では、著者の語る部分であるナチスが人類全体を脅かすような状況が、一気に訪れる可能性の中に読者が生きている点も示唆する。2017/10/01

人工知能

13
量子力学を創った一人、ハイゼンベルク。漠然と「天才」というイメージしかなかったけど、この本を読んで、ときに哲学的な問いにまで達する物理学に対する見方、悲惨な戦争体験、ボーアやゾンマーフェルトやパウリを初めとする物理学者との深い関わり、山登りなど意外にアクティブな趣味などなど、ハイゼンベルクの人となりが随所に出ていて、じっくり味わいながら読んだ。解説が湯川秀樹なのもポイント。ふとしたきっかけからとにかくすぐ哲学的な問答に入っていくのがいかにもドイツ人で面白い。2016/10/31

記憶喪失した男

11
ハイゼンベルグの自伝である。第一次大戦、第二次大戦を生きのびたドイツ人科学者による自伝である。2015/01/01

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