出版社内容情報
円環イメージの変容を手がかりに <新科学> が17世紀英国の詩人・文学者に与えた影響をたどる。
内容説明
円環イメージの変容を手がかりに「新科学」がジョン・ダン、ミルトンなど17世紀英国の詩人・文学者たちに与えた影響をたどる。『観念史』学派の古典的名著。
目次
1 「巧みに造られた小世界」
2 完全な円環
3 一つの世界の死
4 円環の破壊
5 満足と切望
感想・レビュー
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あかふく
6
地球はおっきなBasket Ball。ジョン・ダンをいちおう中心としながら、それぞれが円環として、人間ー自然ー宇宙、ミクロコスモスとマクロコスモスの照応のあった時代からそれが幾何学の円環へと「破壊」され、そうは思われなくなっていった文化の流れを追う。その一方で、宇宙や世界や人間は円環として捉えられるものではなく、もっと割り切れないものだという思想が強くなっていく。その中で人々の無限への憧れ、混乱の気持ちよさが好まれはじめ、「無限性の美学」(『暗い山と栄光の山』で大きく扱われる)の発想が生まれる。2013/08/18