代表制の政治哲学

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  • サイズ A5判/ページ数 297p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622038405
  • NDC分類 235.06
  • Cコード C3031

出版社内容情報

フランス革命期の権力議論を精密に読み解き、今日の問題でもある主権在民と代表民主政を論じる。

内容説明

宗教を脱した近代社会における権力の空隙。フランス革命につきまとった「第三権力」の追求を歴史の闇から浮上させ、今日の問題でもある代表制民主政の本質を洞察する、ゴーシェの画期的著作。

目次

フランス革命―政治の経験、思想の経験
民主政の代表の性質―道程の論理
1 立憲議会から国民公会へ―第三権力の必要
2 テルミドール―議事日程にのぼる第三権力
3 ブリュメール―第三権力の聖別と失寵
代表制の過程、反省の過程

著者等紹介

ゴーシェ,マルセル[Gauchet,Marcel]
サン・ローの師範学校を出てしばらく中学校で教えたのち、「アルク」「テクステュール」「リーブル」などの雑誌に参加。1980年にはピエール・ノラとともに「ル・デバ」を創刊し編集にあたる。1990年から社会科学高等研究院の主任研究員もつとめている。著書『人間精神の実践』(1980)、『世界の脱呪術化』(1985)、『人間の権利の革命』(1989)、『脳の無意識』(1992)、『民主政のなかの宗教』(1998)など

前川真行[マエガワマサユキ]
1967年、三重県生まれ。大阪女子大学人文学部助手、社会思想史。訳書にアルチュセール『政治・哲学著作集II』(共訳、1999,藤原書店)他

北垣徹[キタガキトオル]
1967年、兵庫県生まれ。京都大学人文科学研究所助手、知識社会学
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感想・レビュー

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フランス革命の理想にとって、すべての権力は人民の意志に基づくものでなければならない。その権力を分割することは、人民の意志に罅を入れること、代表制としての民主制の基礎を危うくするものだった。というのもそれは、代表する者と代表される者の同一視に基づいているので、ある権力の判断に別の権力が判断を下すことは、人民の意志に階梯を設けることに繋がるだろうから。人民の意志は単一であり、従って権力は分割されず、代表する者は代表される者から分離されない。それがフランス革命のもっとも急進的な野心だった。2016/12/29

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