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言語の現象学

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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622030959
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C1310

出版社内容情報

メルロ=ポンティ・コレクション 第4回配本

「言語の哲学とは、言語をどうしても一つの物のように扱わざるを得ぬ言語科学と対立して、現に語りつつある主体を発見すること」であり、「現象学的反省とは、もはや世界の鍵の保持者たる前経験的な主体への還帰なのではない。……哲学者とはまず何よりも、自分が言語のなかに状況づけられていること、自分が語るということに気づいた人のことである」。

「私が語るとき、あるいは他人の語るのを了解するとき、私の経験するものは、間主観性理論のつまずきの石であった私への他者の現前、または他者への私の現前であり、また、時間理論のつまずきの石であった表象されたものの現前である。また最後に、私の了解するものは、『超越論的主観性は間主観性である』というフッサールの謎めいた命題の意味するところである」。

ソシュール言語学の重要性を逸早く見いだしていた現象学者による言語論集。1951年、ブリュッセルで開かれた第1回国際現象学会議での報告「言語の現象学について」、言語を地にして絵画を、絵画を地にして言語を考察する試み「間接的言語」(遺稿)のほか、「純粋言語の幻想」「アルゴリズムと言語の秘義」「表現の科学と表現の経験」「哲学者と社会学」を収録。

Maurice Merleau-Ponty(モーリス・メルロ=ポンティ)
1908年フランスに生まれる。1926年エコール・ノルマル・シュペリュール入学。在学中サルトル、ボーヴォワール、レヴィ=ストロースらと知り合う。1930年哲学教授資格試験に合格。その前年にフッサールのソルボンヌ講演、1935-39 年には高等研究院におけるコジェーヴのヘーゲル講義を聴講。ルーヴァンのフッサール文庫に赴き、遺稿を閲覧したのは1939年。第2次大戦中は従軍・レジスタンス活動を経験した。1945年、学位論文として同年刊の『知覚の現象学』および『行動の構造』(1942)を提出、博士号を受ける。1946年、サルトルらとともに「レ・タン・モデルヌ」創刊。1948年リヨン大学教授、1949年パリ大学文学部教授を経て、1952年コレージュ・ド・フランス教授に就任。1961年、パリの自宅で執筆中、心臓麻痺のため死去。著書『ヒューマニズムとテロル』(1947)『意味と無意味』(1948)『弁証法の冒険』(1955)『シーニュ』(1960)など。没後『見えるものと見えないもの』(1964)『世界の散文』(1969)、コレージュ・ド・フランス講義録などが刊行されている。

編訳者:
木田元(きだ・げん)
1928年生まれ。1953年東北大学文学部卒業。中央大学名誉教授。著書『現象学』『メルロ=ポンティの思想』『哲学と反哲学』『ハイデガーの思想』『ハイデガー「存在と時間」の構築』『偶然性と運命』(以上、岩波書店)『反哲学史』(講談社)『哲学以外』(みすず書房)『哲学の余白』(新書館)『最終講義』(作品社),訳書フッサール『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』(共訳、中央公論社)アドルノ『否定弁証法』(共訳、作品社)ほか。

滝浦静雄(たきうら・しずお)
1927年生まれ。1951年東北大学文学部卒業。東北大学名誉教授。著書『時間』『言語と身体』『ウィトゲンシュタイン』(以上、岩波書店)『想像の現象学』(紀伊国屋書店)『メタファーの現象学』(世界書院)、訳書リクール『意志的なものと非意志的なもの』(全3巻)ゲーレン『人間学の探究』(以上、共訳、紀伊国屋書店)ほか。

竹内芳郎(たけうち・よしろう)
1924年生まれ。1943年東京大学法学部入学、1952年東京大学文学部卒業。哲学者。著書『サルトル哲学序説』『言語・その創造と解体』『意味への渇き』(以上、筑摩書房)『実存的自由の冒険』(季節社)『サルトルとマルクス主義』(紀伊国屋書店)『国家と文明』『文化の理論のために』『具体的経験の哲学』(以上、岩波書店)『天皇教的精神風土との対決』(三元社)、訳書サルトル『自我の超越 情動論素描』(人文書院)ほか。

内容説明

ソシュール言語学の重要性を逸早く見いだしていた現象学者による言語論集。1951年、ブリュッセルで開かれた第1回国際現象学会議での報告「言語の現象学について」、言語を地にして絵画を、絵画を地にして言語を考察する試み「間接的言語」(遺稿)のほか、「純粋言語の幻想」「アルゴリズムと言語の秘義」「表現の科学と表現の経験」「哲学者と社会学」を収録。

目次

言語の現象学について
純粋言語の幻想
間接的言語
アルゴリズムと言語の秘義
表現の科学と表現の経験
哲学者と社会学

著者等紹介

メルロ=ポンティ,M.[メルロ=ポンティ,M.][Merleau‐Ponty,Maurice]
1908年フランスに生まれる。1926年エコール・ノルマル・シュペリュール入学。在学中サルトル、ボーヴォワール、レヴィ=ストロースらと知り合う。1930年哲学教授資格試験に合格。その前年にフッサールのソルボンヌ講演を、1935‐39年には高等研究院におけるコジェーヴのヘーゲル講義を聴講。ルーヴァンのフッサール文庫に赴き、遺稿を閲覧したのは1939年。第2次大戦中は従軍・レジスタンス活動を経験した。1945年、学位論文として同年刊の『知覚の現象学』および『行動の構造』(1942)を提出。博士号を受ける。1946年サルトルらとともに「レ・タン・モデルヌ」創刊。1948年リヨン大学教授、1949年パリ大学文学部教授を経て、1952年コレージュ・ド・フランス教授に就任。1961年パリの自宅で執筆中、心臓麻痺のため死去

木田元[キダゲン]
1928年生まれ。1953年東北大学文学部卒業。中央大学名誉教授

滝浦静雄[タキウラシズオ]
1927年生まれ。1951年東北大学文学部卒業。東北大学名誉教授

竹内芳郎[タケウチヨシロウ]
1924年生まれ。1943年東京大学法学部入学、1952年東京大学文学部卒業。哲学者
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

amanon

1
これまで読んできた同シリーズのテキストに比べ、幾分とっつきやすかった気はするが、それでもその十分の一も理解出来たかどうか覚束ないという体たらく。ただ、タイトルからも示唆されるとおり、本書においてソシュールが幾度となく言及されているが、その後ソシュールの原資料研究がなされている昨今、そうした研究をふまえての注釈がなされていないのが気になる。それから気になるのが、本書でも名前が少なからず出てくるサルトル。論文の発表年と二人の年譜を照らし合わせると色々と面白いのではないか?という気にさせられる。2015/04/30

V

0
「表現の科学と表現の経験」2019/02/13

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