抵抗への招待

抵抗への招待

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  • サイズ B6判/ページ数 510p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622030799
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C1095

出版社内容情報

国民国家とは何か、償いとは何か、自由とは何か。ジュネ、デリダを軸に90年代を思考する発言集成。

内容説明

この時代をどう考えるか?ベンヤミン、ジュネ、デリダ、サイードたちを導きの糸に、明晰かつ強靱な精神をもって発言と活動をつづける思考者の軌跡を初集成。

目次

「ユートピア」としてのパレスチナ―ジャン・ジュネとアラブ世界の革命
「兄弟のごとく、時おなじくして、愛と死が…」
ジュネの“正しい”使用法
ビデオと貝殻
アルジェリア、なぜ?
多角形の祖国―カテブ・ヤシーヌとアルジェリア文学の誕生
アラブ映画の新しい波
破壊された時を求めて―ミシェル・クレイフィ『石の賛美歌』のために
虹色の南アフリカのために
ハリネズミの前で
翻訳論の地平
「有限性の王たち」のために
世界の夜、あるいは、敵としての男・女・天使〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

フム

17
7月に鵜飼哲さんのお話を聴く機会があり、読み始めた。1997年刊行の本書が20年の時を経て韓国で翻訳出版されるという。日本と韓国の関係が悪化して行く今この時に、何かの運命なのだろうか、と思ったがようやく最後まで読み終えて、これらは必然的に求められた知性の言葉なのだと感じた。1985年、ドイツのコール首相がドイツの歴史について「時効なき羞恥」を表明している。他者に許されることを潔しとせず、責任を引き受けることこそ、自尊心を肯定できるというのに、今の日本の政治家はなぜ、頑なに解決済みなどと考えるのだろう。2019/08/09

あだこ

2
デリダの訳者としても有名な著者の論集。文学、移民、政治、戦争、翻訳、思想と守備範囲は広く、かつ多くの指摘が機知に富んでいる。それらが結実していくのが最後の第5部。そこから読み始めるのもいいかも。2009/08/08

世界から忘れられた男

0
「「抵抗への招待」、それはつねに他者からやって来る。誰もその発信者にはなれないがゆえに、誰もその宛先から排除されることはない。」 この一文読めただけで5000円払った価値あったと思う。 東京に旅立つ日の夜行バスの中で「〈ユートピア〉としてのパレスチナーージャン・ジュネとアラブ世界の革命」を読んだ時、すごく文章が綺麗で、泣きそうになってしまった。 鵜飼教授の書く文がいまでも僕の理想です。

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