出版社内容情報
今世紀最大の考古学的事件を、発掘や解読の知的ドラマとしてスリリングに描き出す出色の一冊。
内容説明
本書は、エッセネ派の書き物と想定されるこの古文書の解読をめぐって展開する壮大な知的ドラマを追跡・詳述したものである。著者はこの写本群を文化史・宗教史に位置づけながら、その意味と価値を明らかにしてゆく。
目次
死海からの写本―1955年
1955‐1967年
「前夜祭」―1967年
六月戦争と神殿の巻物
総体的な反省
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんやん
9
エッセネ派が残したとされる死海文書(最古の旧約聖書、外典、宗規要覧など)が現代に問いかけるものは何なのか?ユダヤ教にとってはマソラ本文(9世紀)の権威が脅かされる。キリスト教にとっては、オリジナリティが揺るがされる。エッセネ派の教義がキリスト教に影響を与えたのか?そもそも「義の教師」とは誰か?イエスは教団員だったのか?門外漢の著者はユダヤ教からキリスト教が生まれる過渡期をたどりながら、神の変遷、イエス自身の言葉のゆらぎを指摘する。憶測にすぎぬかもしれないが、「何か劇的な感動を覚える」知的興奮の書。2016/12/22
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