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出版社内容情報
《内容》 医療・バイオ関連事故は種々の要因が複合した組織事故であることが多いにもかかわらず、直近当事者への感情的な責任追求で終わってしまい、科学的解析のなされないことが多い。事故の分析と対策は、当事者のみならずソフト、ハード、環境、マネジメント・・・など、総合的観点が不可欠であり、一般産業界では産業事故防止への真摯な取組みがなされているが、特に医療界においては、懲罰的処分で事をすますことが大勢を占め、医療界の特異性を考慮した「科学的な安全対策」ならびに「安全に関する体系的教育」の整備は不充分であるのが現状である。本書では、医療従事者から学生までを対象に、様々な産業事故を事例として取り上げながら、人間と組織が陥りやすいエラーについて、基本概念から分析手法、科学的対策法までを具体的に論じる。
《目次》
第1章:なぜいまヒューマンファクターか?
1. 医療事故の現状は
2. 新鋭機墜落の原因とは イースタン401便
3. ヒューマンファクターとは? ヒューマンファクターの定義/SHELLモデル/ハインリッヒの法則とヒューマンファクター
第2章:ヒューマンファクターの基礎
1. エラーから逃れ得ない人間の生理 錯覚/思い込み
2. 人間行動のモデル ラスムッセンによる人間行動の分類/人間の情報処理モデル(ラスムッセン・黒田のモデル)
3. エラーの分類 リーズンの分類/習熟度からみたエラー分類/その他のエラー分類
4. ポピュレーション・ステレオタイプ
5. 意識レベル(橋本のフェイズ分類)
内容説明
どうすれば世界一安全な医療システムの構築が実現できるのか?―さまざまな産業や学問が安全について取り組んできた科学的な成果を、医療に適応するための技法を具体的かつ懇切丁寧に解説。医療のみならず、医療関連の種々の科学技術・社会技術を学ぶ人にうってつけの安全科学読本。
目次
第1章 なぜいまヒューマンファクターか?
第2章 ヒューマンファクターの基礎
第3章 ハードウエアとヒューマンエラー
第4章 ソフトウエアからみたヒューマンエラー
第5章 自動化にともなう新たな事故
第6章 ヒューマンエラーと安全教育
第7章 安全と社会
著者等紹介
篠原一彦[シノハラカズヒコ]
1961年北九州市生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学第二外科、東京警察病院外科副医長、埼玉医科大学講師(外科学)を経て、2002年より東京工科大学バイオニクス学部教授。専攻は消化器外科(特に大腸癌の集学的治療)、医用工学、人間工学。外科専門医、大腸肛門病学会指導医、日本コンピュータ外科学会評議員、航空運航システム研究会理事、産業技術総合研究所客員研究員。産学官の医工連携コーディネート業務や埼玉医科大学非常勤講師として外科学及び安全工学の講義にも携わっている
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