出版社内容情報
意に反して真珠湾攻撃を指揮し、ミッドウェー海戦、絶望的なガダルカナル戦に突き進んだ悲劇の軍人を現代史に新たに刻む。
保阪正康［ホサカマサヤス］
著・文・その他
内容説明
日米開戦回避の志に反して真珠湾作戦を指揮し、早期講和を念じながらミッドウェー海戦に臨む。撃墜死として美化された死の真実にも迫りながら、「悲劇の提督」の生涯を現代史のなかに刻む画期的な評伝！
目次
序章 国際派軍人への道
第１章 三国同盟と暴力の時代
第２章 真珠湾作戦を指揮した胸中
第３章 ミッドウェー海戦と太平洋戦争の転回
第４章 山本五十六、最後の戦い
第５章 隠蔽された死の真実
終章 山本五十六と「幻の講和内閣」
著者等紹介
保阪正康［ホサカマサヤス］
１９３９年、札幌市生まれ。同志社大学文学部社会学科卒業。ノンフィクション作家。評論家。２００４年、個人誌「昭和史講座」の刊行により菊池寛賞受賞。２０１７年、『ナショナリズムの昭和』で和辻哲郎文化賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ジュンジュン
7
ノンフィクション作家による山本五十六伝は、やはりと言うべきか、甘口だった。史家が試みるような戦術や思想への考察は深入りしない。その事に不満はないけれど、終章は文字通り蛇足だと思う。あと、死の真相(撃墜死ではないや自殺説）に拘る理由がよくわからなかった。2021/11/10
chiro
3
真珠湾攻撃を指揮した人である。「短期決戦、早期講和」という目的を常に持ちながら自身の志とは異なった行動を取らなければならなかった無念さが伝わってくる。彼ほど先見の明があり、講和のために努力をした人はいないだろう。評価に値する人物だけに彼の死に様は気の毒でならない。本書の最後の章に著者が ゛もし～だったら”と彼が生存中に講和が成立するフィクションが載っているが歴史のピースが一つ違えば現在は全く違う世界になっていたはずなのでこの部分は必要ないと思うんだけど。2019/05/09
onepei
1
もう少し長く生きていたら。2019/01/26
pulapula60
0
三国軍事同盟締結までが五十六の戦争だったのではないか？同盟後はドイツ一辺倒の外交の時にどうにもできなかったか？同盟前に内乱はあり得たのだろうか？やはり平和を保つのは五十六のような素養のある良識が多数いることだろう。そして良識が行動も起こすことだ。他文献の引用と実松(山本次官時の海相の秘書官)への取材でなる評伝。著者は撃墜時生存説で感傷に浸り、生きていたら講和内閣を仮想して追悼。「サンデー毎日」2018年連載の加筆、補筆。2023/05/25
とおる
0
山本五十六という旧日本海軍の軍人の生き様を読んで、深く考えさせられた。2020/02/12
