出版社内容情報
絶望を抱えた歌姫が至高の性愛を歌い、乱暴者が反抗の英雄となる、芸能の神秘。ひばりと裕次郎を心から追想する二篇を含む、入魂の芸能論。
なかにし礼[ナカニシレイ]
著・文・その他
内容説明
地獄を見た歌姫が最高の性愛を歌う神秘。ひばりと裕次郎を追想する長編エッセイを含む、芸能の神髄をとらえるエッセイ集。
目次
第1章 わが畏敬せる美空ひばり
第2章 芸能の不思議な力
第3章 古典の斬新
第4章 異郷からの衝撃
第5章 芸能的な文芸論
第6章 石原裕次郎追想
著者等紹介
なかにし礼[ナカニシレイ]
1938年中国黒龍江省(旧満洲)牡丹江市生まれ。立教大学文学部仏文科卒業。在学中よりシャンソンの訳詩を手がけ、その後、作詩家として活躍。日本レコード大賞、日本作詩大賞ほか多くの音楽賞を受賞する。2000年『長崎ぶらぶら節』で直木賞受賞。著書多数。2012年3月、食道がんであることを発表。2015年10月、完全奏功の診断を受けたことを公表した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kei
48
著者の人生は、満州引き揚げ、北海道にしん漁投資一家離散、作詞家成功、兄の大借金、闘病、と波乱万丈。そんな彼から観た芸能のお話し。皆の知る様々な芸能人のエピソードが悲喜こもごもに語られます。個人的には、なかにし礼作詞浜圭介作曲の石狩挽歌が好き。3分にドラマがあります。これこそ、芸能の不思議な力! 2019/01/12
ばんだねいっぺい
28
表紙を飾っているとおり、ひばりさんとの思い出をつづったエッセイが突出していました。映画で見ていた人と長じて酒席をともにするようになり、奇跡のような時間を過ごす。素晴らしい。2021/01/11
わらわら
7
この本は昨年発行されたものです。二度の癌から生還してこの本を書き上げる力もすごい。石原裕次郎氏との関係、美空ひばりとの関係など運命のようなものを感じるがなかにし礼氏の才能がそうさせたのだろう。あらゆるジャンルに言及しているができれば私が興味あるジャンルだけを深く読んでみたい。年号が変わる今、昭和、平成を思い返す本に出合いました。2019/04/28
Gaudi
1
まもなく平成が幕を下ろしますが、昭和を彩った歌謡曲の数々。 今更ながら、美空ひばりの歌声に強く心を揺さぶられています。 歌は世につれ世は歌につれ。家族みんなで見た紅白歌合戦も、古い思い出になってしまいました。 2019/02/13
Hideichi Sekiya
1
芸能界で活躍した大スターたちと著者とのつながりにより日本の芸能界に存在する不思議な力をひも解く、、、2019/01/24