内容説明
おぞましい時代がやってきた!甦る過去と猛る現在―。語ろうとして語りえない「虚の風景」を、至当の言葉で撃ちつらぬく、覚悟の書。
目次
1 朝の廃墟
2 二〇一三年八月三十一日の講演について 死刑と新しいファシズム(塗りつぶしの手紙;これはなんなのだ;目的と意味、意義、本質 ほか)
3 なぜ毎日エベレストにのぼるのか―幻視と悩乱の日録
4 幻灯のファシズム―震災後のなにげない異様(オウムはわれわれ自身である―個をもみ消すカルトの構造;あらかじめファシズムの国;自己規制がつくり出す息苦しい社会)
5(過去・現在・近未来の闇―『青い花』の咲くところ;遠き過去の川から未来を眺める―工藤正廣さんとの交信;「悩みなおす」べき困難な時代―新訳『ドクトル・ジヴァゴ』考 ほか)
著者等紹介
辺見庸[ヘンミヨウ]
1944年宮城県石巻市生まれ。70年、共同通信社入社。北京特派員、ハノイ支局長、外信部次長、編集委員などを経て、96年退社。78年、中国報道で日本新聞協会賞、87年、中国から国外退去処分を受ける。91年、小説『自動起床装置』(文藝春秋刊、文春文庫、新風舎文庫)で芥川賞、94年、『もの食う人びと』(共同通信社刊、角川文庫)で講談社ノンフィクション賞、2011年、詩文集『生首』(毎日新聞社)で中原中也賞、2012年、詩集『眼の海』(毎日新聞社)で高見順賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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