検事失格

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検事失格

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  • サイズ B6判/ページ数 319p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620321141
  • NDC分類 327.13
  • Cコード C0036

内容説明

検察の世界へ足を踏み入れた青年を待っていた“地獄”。良心が否応なくすり減らされていく日々の中、佐賀で、ある独自捜査事件の主任を命じられる。“許されぬ大罪”を犯した彼が出した、人間としての「答え」とは―元“暴言検事”が実名告白。検察庁の内部・教育体制を暴く、“冤罪加害者”による衝撃ノンフィクションが登場!刑事裁判有罪率99%の裏側。不当逮捕・違法捜査が生まれる理由がここに。

目次

第1章 検事への志
第2章 「検事」への改造
第3章 挫折
第4章 束の間の復活
第5章 大罪
第6章 「暴言検事」の死
第7章 償い

著者等紹介

市川寛[イチカワヒロシ]
1965年神奈川県生まれ。中央大学法学部卒。1990年司法試験合格。1993年検事任官。2000年佐賀地検に三席検事として勤務し、佐賀市農協背任事件の主任検事を務める。同事件の被疑者に不当な取調べを行ったことについて法廷で証言し、マスコミに取り上げられる。その後、同被告人は無罪となった。2005年検事辞職。2007年弁護士登録(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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James Hayashi

24
検事時代の暴言により責任を取らされ辞任(更迭)された著者。佐賀県農協背任事件は上司のでっち上げであったが、反抗できず被告を冤罪に陥れかけた。この当時の上司、次席検事。その後は順調に昇進したのであろうか。この後になるが、やはり村木厚子さんのケースも大阪地検特捜部による大事件である。このような体質を抱える検察を信用していいのか?自分が死刑反対の理由の一つがこれ。彼らの不当逮捕・違法捜査、冤罪作りは目も当てられない。刑事裁判有罪率99.9%という数字の裏側が見て取れる。2018/10/06

kanki

23
内情を暴露。無罪判決で出世×。さらに高検での控訴審議で非難叱責、パワハラ三昧。刑事部と公判部。検事長→検事正→次席→部長→主任→ヒラ。メンツ、保身。2024/02/02

Defricheur

12
佐賀市農協背任事件の主任検事として,暴言・恫喝による取調べを行ったとされる著者の自伝。高い志と正義感に燃えて検事任官をした初心を,検察庁という官僚組織に絡め取られていった悲劇として描こうとする意図が端々から伝わる。一方で,上司に表立って反論したシーンは多くなく,当該事件では淡々と証拠読みをして,誰に指示されたわけでもなく自白させる姿まで描かれている。著者は組織人として極めて優秀であり,彼自身が否定しようとする「悪しき検察庁」がまさに歓迎している人材であるところにこそ,真の悲劇があるように感じた。2021/01/08

バームクーヘン

9
高い志を持って検事になったはずなのに、段々と検察という組織に飲み込まれて行き、挙句の果てに冤罪をでっち上げてしまった、というノンフィクション。著者は病んでしまう程に葛藤しているがそれでも声を上げられなかった組織の恐ろしさに背中が寒くなる。検察が重んじるのはメンツ。そのメンツの為に人生を狂わされてしまう人がいるというのに「弱虫検事」では済まされない。起訴された有罪率は99.9%と言われるが、その中には冤罪が含まれているのでは?と疑わずにはいられない。日本は法治国家と安心してはいられない現実を垣間見た気がした2021/02/09

Hiroki Nishizumi

6
検事に失格という展開ではなく、検事制度矯正の方向で進めて欲しかったな。文章もあまり上手ではない。2020/03/05

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