内容説明
居酒屋から世界の果てまで。夜どおし飲んで話したこと。ぼくらの日々について考えたこと。
目次
1 風呂と眼鏡(熱帯夜の贈り物;しあわせってなんだろう ほか)
2 滅びゆく大盛り天丼の背景(新青森で吹雪だった;ススリ問題と別れの抱擁 ほか)
3 見えない恐怖が見えてきた(大相撲改革案;水を飲んで話をする旅 ほか)
4 残留放射能体験記(サクラガサイタ;桜並木に光が踊る ほか)
5 ズルズル問題(車窓から宇宙を考える旅;梅雨笑い、ときおり苛々日記 ほか)
著者等紹介
椎名誠[シイナマコト]
1944年東京生まれ。作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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へくとぱすかる
35
図書館でまとめて借りたので、ガンバって読んでいる。しかし、シーナさんの本を読むのに、特にこれといってがんばる必要はなく、いつのまにか読めてしまう。そこがいいのだ。そんなわけで、不眠症を、よく暖まる入浴剤で治したり、日本の裏側・パタゴニアの悪天候の話、講演に行って、列車を乗り越してしまった話(これは、ありがちで恐い。)など、「新宿赤マント」とそっくりの満載された話が続く。60代後半になったシーナさんの文章は、あの「あやしい探検隊」時代のような、大騒ぎ的雰囲気はないけれど、裏表のない不変的あけすけさがいい。2015/01/27
takeapple
18
東日本大震災と東電原発事故が起きた頃の話は、あの当時のことを色々思い出しながら読んだ。確かに椎名さんは東北にたくさん知り合いが多いだろうし、当時小さかったお孫さんもいたのだから、気が気ではなかったろう。それまで大層なことを言っていた人でも、原発事故後の言動で、実はどんな人なのかわかってしまった。結局原子力村からお金もらっているんでしょうと大きな幻滅を味わったけれど、さすが椎名誠は本物だと思った。誰が何といっても、あれだけ大きな事故を起こして、後始末できない原発なんて絶対認められないものだ。2018/06/16
むぎじる
12
お年を重ねたからか、昔ほどの爆発的な(たき火に向かって火を吹くドレイがいたり・・・)エピソードはないけれど、シーナさんの文章を読むとほっとしたり、ニヤニヤしたり楽しい気持ちになる。お気に入りは、「劣化するライティングマシン」。原稿料を振込みから手渡しにし、編集者は「作家個人別原稿料表」と内容によって報酬が変化する・・・発想がおかしくて笑った。2012/11/30
うめけろ
8
直近のシーナさんが分かる一冊。震災については思ったとおりのシーナさんのスタンスが垣間見れて爽快感がありました。60代も後半に突入し、体にも気を遣うようになったシーナさんですが、まだまだお元気そうで何より。シーナさんのエッセイはファンにとっては何よりの清涼剤です。2012/11/03
Gen Kato
7
東日本大震災を挟んだ時期に書かれたエッセイ。「無能な『親父』が本当は怖い」に深く頷く。2016/02/08