内容説明
昭和20年11月1日、アメリカ軍、鹿児島・宮崎3地点に同時上陸―オリンピック作戦。もし、太平洋戦争が8月15日で終わらなかったなら…。起こりえた「一億総特攻」に至る本土決戦計画を検証し、あの戦争の意味を問う。
目次
もし、あの戦争が八月十五日で終わらなかったなら
玉音放送録音盤奪取、宮中占拠計画
昭和二十年十一月一日、米軍、南九州上陸―オリンピック作戦
日本本土侵攻の戦死者数予測に震撼した連合国首脳
日本本土上陸作戦を見抜いていた情報参謀・堀栄三
志布志湾に残るトーチカ跡が伝える、起こり得た「現実」
志布志湾から鹿屋、都城へ―十一月一日上陸以降の作戦
吹上浜に立つ―第二総軍司令官・畑俊六の心中
知覧の陰に隠れた特攻基地―万世陸軍航空基地
一枚の写真が伝える少年特攻隊員たちの心情
松代大本営から発せられる本土決戦派政権からの命令
人間爆弾“桜花”という凶器
民間人にも戦闘を強要する“一億総特攻”
特攻基地から一転、鹿屋、知覧がB29の基地に
特攻を涙で美化せず、犬死と謗らず
特攻隊員を見送る知覧の人々の思い
愚劣なりし日本よ―蒼穹に散ったパイロットの詩
天皇と内閣は人質―松代大本営の真の意味
本土決戦が現実となる歴史の条件
もはや戦える状態でなかった日本軍
著者等紹介
保阪正康[ホサカマサヤス]
ノンフィクション作家・評論家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。1939年札幌市生まれ。同志社大卒。昭和史の実証的研究のため、延べ四千人に聞き書き取材を行い、独力で『昭和史講座』の刊行を続ける。2004年に第五十二回菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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