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君と一緒に生きよう

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  • サイズ B6判/ページ数 188p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620319285
  • NDC分類 916
  • Cコード C0036

内容説明

ブリーダー崩壊の現場を前に決意した島田さんは、ただちに救出を開始した。持参したケージに次々と犬を入れ、ワゴン車へと運びこむ。島田さん宅ではボランティアスタッフが53頭の到着を待っていた。知り合いのトリマーや獣医師も応援に駆けつけてくれた。痛みと、痒みと、空腹と、悪臭と―苦痛のなかでのみ生きてきた犬たちの、幸福への一歩がはじまった。人と犬のあいだで呼応する命の声―。犬と暮らす喜びと厳しさを描く、森絵都初のノンフィクション。

目次

スウ
梅花姉妹
女王くるみ
北アルプスの麓で
犬猫里親会
ミスティとモモ
マレアと七頭の子犬たち
猟犬ひめ
オレオ
ブリーダー崩壊
二頭目のハク
土手に生きる犬たち
シェルターリポート
救われない命たち

著者等紹介

森絵都[モリエト]
1968年、東京生まれ。早稲田大学卒業。90年『リズム』で第31回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。同作品で第2回椋鳩十児童文学賞を受賞。『宇宙のみなしご』で第42回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、第33回野間児童文芸新人賞を受賞。『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で第20回路傍の石文学賞を、『つきのふね』で第36回野間児童文芸賞を、『カラフル』で第46回産経児童出版文化賞を受賞。『DIVE!!』(全4巻)で第52回小学館児童出版文化賞を受賞。『風に舞いあがるビニールシート』で第135回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

itoko♪

74
『おいで、一緒に行こう』に続き、前身であるこちらも。犬の保護活動をされている方々の活動、犬猫里親会、犬の介護問題・・様々な 捨て犬、放置犬たちの辛い現実。中には傷ついたり病気になった犬と知りながら、敢えて引き受ける名乗りを挙げる方もいる。犬が好きなだけでは、なかなかそこまでは出来ないだろう。文中あった言葉『愛がなければ話にならない。が、愛だけでも命は守れない。』正にその通り。巻末写真の、登場ワンコたち、みんないい顔をしていた。物言わぬ犬たちだけど、表情や仕草で、人間にちゃんと伝えているのだ。2015/08/19

zero1

50
殺処分という現実がある中、犬の保護をしている人たちを紹介。最も印象に残ったのがオレオの話。食道に難病を抱えた犬だった。6回も手術したが、難しい手術になると燃える「ガリレオ先生」は「ボランティアからは金はとれない」と治療費さえ受け取らない。シェルターやブリーダー崩壊、保健所での殺処分なども描いている。取材時には12頭が殺され、多い日には30頭にもなるという。ガス室は犬にとってまさにホロコーストだ。毎日新聞に連載。森も取材時に出会った犬の里親になった。捨て犬などペットブームの現実を知ってほしい。2019/02/20

ぶんこ

45
多数の犬たちが里親さんによって幸せになっていくまでを読み、その犬たちは放棄された犬のごく一部にすぎず、もっと多くに犬たちが亡くなっている現実。この本で驚いたのが、最後の章で森さんご自身が保健所で殺されていく犬たちの最期を見ていたこと。12章にわたる犬と人間、捨てる人、劣悪な環境でお金目当てに出産を強要するブリーダー、猟が終わったからと猟犬を遺棄する人。そういった犬たちを救うために活動を続けるボランティアを取材してきた森さんにとって、とても悔しくて辛いことだったでしょう。作家は凄い。ボランティアさんに敬服。2023/04/18

ちろたろう

43
犬好きや動物好きの方は勿論、そうでない方にも読んでもらいたい。くるみとマリアとマナ、オレオが良かった。2017/03/29

Ikutan

40
読メ登録300冊目。飼い主の都合で飼えなくなったり 捨てられてしまった犬たちを保護して里親を見つける活動をしている人たちを取材したノンフィクション。捨てられた犬たちも色々だ。病気を抱えていたり、酷い仕打ちに人間不振になったり。そんな犬たちに私財を費やして誠心誠意を尽くす彼らや里親たちの姿は胸を打つ。そして 巻末に掲載された犬たちの写真から、命の重さが伝わってきます。ただ、これはほんの一部。殆んどの罪のない犬たちは、殺処分という身勝手な人間の犠牲になることを決して忘れてはいけない。2014/09/19

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