内容説明
動乱の時代を告げる一発の銃声、終幕に降り注ぐ数千トンの焼夷弾。かたちを変え現在も残る「歴史の現場」に立ち、事件の背景・本質に迫る迫真のドキュメント。
目次
帝都を震撼させた二・二六事件(高橋是清惨殺の「現場」を目にして;二・二六事件は“義挙”ではなく“派閥抗争”に過ぎない;終始、鎮圧を主張した石原莞爾の動き;昭和天皇と“股肱の臣”鈴木貫太郎夫妻の紐帯;決起青年将校の巻きぞえになった下級兵士の苦悩 ほか)
東京が目撃した昭和という時代(浅沼稲次郎刺殺事件―交錯する二人の視線;シンガポール陥落、熱狂した日本人―誤解された山下奉文;“熱狂”から“追悼”へ―日比谷公会堂での戦没者追悼式;日比谷公園を設計した男―本多静六の人生;日比谷松本楼と孫文―中国革命を支援した日本人たち ほか)
著者等紹介
保阪正康[ホサカマサヤス]
ノンフィクション作家・評論家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。1939年札幌市生まれ。同志社大卒。昭和史の実証的研究のため、延べ四千人に聞き書き取材を行い、独力で『昭和史講座』の刊行を続ける。2004年に第五十二回菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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勝浩1958
1
やたらと筆者の写真が掲載されていたのが、気に食わなかった。2010/11/29
tecchan
0
昭和史を転換させ、これ以後軍国主義日本が前面に出てくる契機となった二二六事件、そして、世界史上最大の大火を引き起こし10万人が亡くなったと言われる「東京大空襲」を取り上げる。それにしても、大空襲の直後に開かれた「最高戦争指導会議」や「臨時閣議」において、被災者救済策やこれだけの被害を受け今後の戦争対応策などが検討された形跡がないとの事実を見ると、膨大な国民の死が無視されたとの憤りを感じる。2017/05/23
jack
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高級官僚の栄華の為に、収奪される「市井の人々」 あ、俺たちのことか。☆4.82014/07/21
メロン泥棒
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司馬遼太郎の『街道をゆく』みたいな感じにしたいのかな。2011/02/10