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記憶と沈黙―辺見庸コレクション〈1〉

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  • サイズ B6判/ページ数 280p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620317984
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0095

内容説明

「いま」という時代の悪だくみを、もっとも透明な殺意をこめて射ぬく、孤高の文章群。鬼気せまる特別書き下ろし作品「垂線」を収録。

目次

垂線
魂の在りか―『友へ 大道寺将司句集』序
虹を見てから
記憶と沈黙―最終次元としての言葉へ
不敬
気がつけば危険水域にいた
大政翼賛時代を想起する―『西日本新聞』インタビュー
無恥と忘却の国に生きるということ―『月刊現代』インタビュー
政治は人の内面に容喙してはならない―『東京新聞』インタビュー
一人の微光について
朝の心象
無為にして化す
死は工まれて
戦争
クーデター
でたらめ
金属片
歴史と公正

闇とアナムネーシス
不安と球根とマスメディアに関する断想
手の幻想
顔と名状
記憶を見る
黙と抑揚
背面について
地下茎の反逆

著者等紹介

辺見庸[ヘンミヨウ]
1944年宮城県石巻市生まれ。早稲田大学文学部卒業。70年、共同通信社入社。北京特派員、ハノイ支局長、編集委員などを経て、96年退社。この間、78年、中国報道で日本新聞協会賞、91年、小説『自動起床装置』(文藝春秋刊、文春文庫、新風舎文庫)で芥川賞、94年、『もの食う人びと』(共同通信刊、角川文庫)で講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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捨て犬

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辺見庸の世代は、神と悪魔の交代が起きた天地動顛の時代を、幼い胸に吸い込んで生きた。彼らもいまや老い、やがて、それほどの猶予なく、この世から姿を消していく。久しぶりにテレビに映った辺見庸を見て、そう思った。彼らの生きているうちに、後を託された世代は、彼らとの決着をつけねばならない。かの世代の評価を下さねばならない。彼らの持つ怒りは、沈黙であれ叫びであれ、私たちにその必要性を迫る。私たちはまだ彼らの怒りに応えきっていない。本書は威厳をもって、誠実に、詩人の緊密さを保ちながら、大きな声で、私にそう訴えてくる。2014/10/11

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