内容説明
人間的とは何か。非人間的とは何か。柔らかに、いつまでも続ける、「反抗」への誘い。大反響の「反時代のパンセ」(『サンデー毎日』連載)、待望の単行本化。
目次
裏切りの季節
わあがあよおはー
国家の貌
業さらし
ストラスブールの出来事
二重思考
不敬
コヤニスカッティ
ブタ
善魔〔ほか〕
著者等紹介
辺見庸[ヘンミヨウ]
1944年宮城県石巻市生まれ。早稲田大学文学部卒業。70年、共同通信社入社。北京特派員、ハノイ支局長、編集委員などを経て、96年退社。この間、78年、中国報道で日本新聞協会賞、91年、小説『自動起床装置』(文芸春秋刊、文春文庫)で芥川賞、94年、『もの食う人びと』(共同通信社刊、角川文庫)で講談社ノンフィクシヨン賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
14
これらのエッセイのもとになった文章が連載されていたのは2001年から2002年にかけて。911テロが勃発し、日米関係が蜜月の粋に達し、テロとの戦いというお題目の前で世界も日本も戦時下のような制度とムードに突入していた錯乱の時代である。その錯乱に正面から激烈に立ち向かいながら、同時に自らのその激烈さ自体に嫌悪すべき忌まわしいものもまた聴かざるを得ない著者の、くぐもった反響する声が重い。ここに描かれた戦いは外的な抑圧への不服従のためだけではなく、自己の内的な国家への不服従でもある。故にその戦いは永遠となるのだ2018/06/04
ぼび
1
7/52018/08/03
i-O
0
おもろ2009/03/07
Tomomi Hori
0
「カブール」のくだり好きだな。
櫻音
0
辺見氏の著書を読むたびに、自分の不勉強、無関心を恥じる気持ちが強くなる。何の力にならなくても、知る事、考える事を続けなくてはいけないと思った。2012/02/08