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赤い三日月〈上〉―小説ソブリン債務

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  • サイズ B6判/ページ数 241,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620107721
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ベストセラー『獅子のごとく』の黒木亮の最新、国際金融小説。巨額の対外債務と高インフレに悩むトルコを舞台に女性官僚ニルギュン・エンヴェルと邦銀バンカー但馬一紀の奮闘を描く上巻。

内容説明

巨額の対外債務、高インフレの激震―巨大銀行と国家の暗闘がはじまった!国家の命運を賭け、市場を切り拓く新興国財務官僚たちロンドン、ワシントン、東京、トルコを呑み込むマネーの濁流。

著者等紹介

黒木亮[クロキリョウ]
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資、プロジェクト・ファイナンス、航空機ファイナンス、貿易金融など数多くの案件を手がける。2000年に『トップ・レフト』で作家デビュー。英国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

B-Beat

30
◎資本市場の自由化という美名の下に繰り広げられる富の移転というか合法化された略奪。そこには自由化により経済成長が促進され、繁栄にためには好ましいと疑いの余地は皆無。黒木亮作品独特の、国際金融の最前線で活躍するバンカー達の話を読んで思うことは、単なるニュースだけでは、決して理解できないその裏に巧みに仕組まれたシステムというか機構についての懐疑感。本作は1980年頃のトルコにおける邦人バンカーと政府(ソブリン)財務官僚との確執あたりから物語は始まる。特に湾岸戦争勃発あたりからは一気に読めた。即下巻へ。 2015/05/14

TATA

17
黒木さんは「エネルギー」以来すごく久し振り。経済小説も数多ありますが、黒木さんの話は経済のイシューにフォーカスしているので高いレベルの関心を維持しながら読めます。実際の出来事を下敷きにしているので読みやすいですしね。銀行員の葛藤の部分もなかなかどうしてリアルに思えます。2015/10/13

ヤギ郎

12
政治経済両面で成長を遂げているトルコに対して融資を行うバンカーの物語。用語集付き。ソブリン(sovereign)とは国家を意味する言葉で、ソブリン債は政府や政府機関が発行する債券のことである。主人公である但馬はロンドン支店のマネージャーを務めている。(作中に登場する東西銀行は東京銀行のことではないだろうか…。)国際的フィールドで働くと、否応なく国際政治の影響を受ける。イラクのクウェート侵攻の舞台裏でバンカーたちが動く。銀行の物語だからか、黒木亮の小説としてはちょっと評価が低い。それでも面白い。2020/05/11

ゴリ

10
経済・金融の専門知識がどんどん出て来てついていけません。何とか上巻の最期まで読み終わった。フセインのクウェート侵攻によってトルコ経済に影響が及び、主人公の東西銀行の但馬も窮地に陥る。下巻では、ここから但馬の真骨頂が発揮され、面白さが加速される事を期待します。でも、但馬さん同期の秀才たちより輝いていて良いですよ!!2012/01/10

可兒

7
たまには経済小説。正直、トルコが噛んでなければ読み進めようと思わなかったが、読んでみると引きこまれる。湾岸戦争時の証券マンの混乱や、20世紀末のトルコ社会の描写がけっこう参考になった。これ作者の経験なんだろうか2012/02/29

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