出版社内容情報
臨床心理学がカバーする広い領域を概観することが本書の第一のねらいである。15章4部構成で、精神疾患の特徴やユング・フロイトの人格理論などをまとめた「臨床心理学の理論的背景」、主な心理テスト・検査、療法を考察した「臨床心理アセスメント」「心理療法」、実践の場としての「コミュニティ援助」の4つのテーマを中心に、基礎的理論、技法、学習の方法について解説している。また他の心理学の研究と比較しつつ、共通点と独自な点についても言及。臨床心理学が実践の学であり、応用心理学の一つであることが理解できよう。
1.臨床心理学とはなにか
2.臨床心理学の理論的背景(1)心理臨床の基礎となる心理学
3.臨床心理学の理論的背景(2)精神医学
4.臨床心理学の理論的背景(3)精神分析と分析心理学
5.臨床心理アセスメント(1)総論
6.臨床心理アセスメント(2)知能検査と質問紙法、作業検査法
7.臨床心理アセスメント(3)投映法
8.心理療法(1)総論
9.心理療法(2)精神分析的心理療法
10.心理療法(3)ユング派の心理療法
11.心理療法(4)クライエント中心療法
12.心理療法(5)認知療法
13.コミュニティ援助(1)危機介入とコンサルテーション
14.コミュニティ援助(2)心理臨床と子育て支援
15.臨床心理学研究の進め方
感想・レビュー
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恋
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本書は放送大学の2003年度版の教科書で、心理学検定の推薦図書でもある。 臨床心理学の概説として、その歴史的背景、各心理検査、治療における諸理論、コミニュティ支援などを偏りなく述べられている。 臨床心理学の要点を一望出来る内容だが、専門用語の説明などは省略が見られ、入門書としては難しく、内容に色気もない。教科書として読みたい。 私事だが「馬場禮子さんの本を読んでます」と心理の先生に話したところ、「お会いしたことのある先生です」と仰られ、驚いた。 馬場禮子さん個人の臨床観が書かれていれば尚良かった。2019/09/06