扶桑社新書<br> 嘘だらけの日仏近現代史

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扶桑社新書
嘘だらけの日仏近現代史

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  • サイズ 新書判/ページ数 278p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784594076535
  • NDC分類 319.103
  • Cコード C0295

出版社内容情報

◆シリーズ累計35万部!◆

学ぶべきはフランス革命やナポレオンではなく、
マザラン、タレイラン、ドゴールだ!

日本人が思い描くフランスとは「優雅な美しい国」だが、それはあくまでも「ベルばら」やナポレオンを美化したフィクションの話。その実態とは何度戦争に負けても懲りず、ときにはおかしな連中が暴れまわって王様を殺す「雑な国」だ。とはいえ、近代国家の嚆矢ともいわれるフランスには戦争に負けても勝ち組にまわるしたたかさがあった……。日本人が学ぶべきは、無益な殺し合いにすぎないフランス革命や美化されたナポレオンではなく、1648年にウェストファリア条約でフランスを大国に押し上げた宰相マザランであり、1815年に敗戦国なのに講和会議を仕切った名外交官タレイランであり、1945年にフランスを滅亡から救った大政治家ドゴールである。日本人がいつの間にか抱いている“フランス?大好き”が、実は幻想であったと気付かせる著者渾身の一冊。

◆主な登場人物(ヘンな人、かわいそうな人編)◆
シャルル七世(ジャンヌ・ダルクを見殺しにした王様)
フランソワ一世(異教徒と手を組んだヨーロッパの裏切り者)
ジャン・カルバン(ヨーロッパ中に宗教戦争をまき散らした元凶)
ルイ十五世(“ヤリ部屋”ならぬ“ヤリ館”を「鹿の園」と名付けたヤリチン)
ルイ十六世(アメリカ独立戦争を勝利に導いた名君なのにギロチンで死刑)
ロベスピエール(ルソーを盲信した殺人鬼)
ナポレオン(ヨーロッパの大悪党)



第一章 フランスらしきものの胎動
第二章 宗教戦争と主権国家の誕生
第三章 世にも恐ろしいフランス革命
第四章 五大国によるウィーン体制
第五章 フランスから見た日本
第六章 ドゴールに学べ


倉山 満[クラヤマミツル]
1973年、香川県生まれ。憲政史研究者。1996年、中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程を修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員として、2015年まで同大学で日本国憲法を教える。2012年、希望日本研究所所長を務める。同年、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講、翌年には「チャンネルくらら」を開局し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を展開している。主著にベストセラーになった「嘘だらけシリーズ」五部作の『嘘だらけの日米近現代史』『嘘だらけの日中近現代史』『嘘だらけの日韓近現代史』『嘘だらけの日露近現代史』『嘘だらけの日英近現代史』、『保守の心得』『帝国憲法の真実』(すべて小社)など

内容説明

日本人の「フランス大好き」幻想を打ち砕く。

目次

第1章 フランスらしきものの胎動
第2章 宗教戦争と主権国家の誕生
第3章 世にも恐ろしいフランス革命
第4章 五大国によるウィーン体制
第5章 フランスから見た日本
第6章 ドゴールに学べ

著者等紹介

倉山満[クラヤマミツル]
1973年、香川県生まれ。憲政史研究者。1996年、中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程を修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員として、2015年まで同大学で日本国憲法を教える。2012年、希望日本研究所所長を務める。同年、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講、翌年には「チャンネルくらら」を開局し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

出世八五郎

27
著者の日英、日露には失速を感じたが、最近のシリーズでは最も面白かった。フランスの魅力は表面的な華やかさではなく根性、孤高、勝利という面にあるのではないかと思った。と言っても本書を読まないとそれには気付かないが、弱くてもいつのまにか地位と尊敬を勝ち得ている。本書はシリーズ趣旨である嘘通説に対しての事実を提示するが、本書最新作はそれが如実な印象がある。ルイ16世の話などメカラウロコであり同情さえ買う。我が道を突き進むフランスだが尊敬を勝ち得ている。日本も見習って欲しいもの。2017/08/02

roatsu

25
最新作から初めて読んだがこれほど面白く、ためになるシリーズとは知らなんだ。怜悧で歯に衣着せぬ痛快な筆致の中に、今や国際社会で一地名になり下がった日本への著者の痛憤と真摯な叱咤が一貫する。世に蔓延る通説とその妄信が如何に罪深いことか。仏国史の俯瞰からその長短を主観的に捉え直し、日本人が真に学ぶべきその強かな本質を提示する。西洋史、国際政治、仏国を鏡にした日本人自身の理解にも繋がるだろう。過去を呪うよりも歴史に学びましょう、は名言。現代のリベラルという愚の源泉であるルソーと啓蒙思想の狂気へのぶった切りは必読。2017/04/13

fseigojp

19
初、倉山満本 面白い視点にあふれた本だった2018/02/23

軍縮地球市民shinshin

19
最早「日仏関係史」でも「近現代史」でもないような気がするが(笑)倉山史観のフランス史概説といった感じか。それでもおもしろい。特にフランス革命後の混乱が、1959年の第五共和制、ドゴール大統領復帰をもって終止符がうたれたというのはなるほどと思った。革命後フランスは国政政治が大混乱に陥り二流国に転落していたのは確か。ただかつての栄光に縋っていただけだという指摘は的を射ている。日本は世界で二番目にフランス革命研究が盛んというのもその通りだと思った。2017/03/28

トラ

14
フランスについては少し知っていたものの、やはり深いところまでは分からなかったので興味深く読みました。ルイ16世を処刑したのは今でも惜しまれますね……。フランス革命で失われたものは大きかったと思いました。ただ、フランスは国際社会での立ち回りはとても上手いと随所で嘆息しました。「最後には勝ち組に回っている」というしたたかさは、今の日本には真似できないと思いながらも、国際社会のシビアっぷりを突きつけているように感じます。そして、日露戦争までの日本には、そういうしたたかさがあったように思いました。2018/08/29

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