内容説明
誰かを許せない理由は、自分。気鋭の精神科医が心の闇を解き明かす。
目次
第１章 他人を許せなくて悩んでいる人たち（えこひいきする上司が許せない；傲慢な上司が許せない ほか）
第２章 なぜ「許せない」のか？（許すことは相手への贈り物？；許すことは、相手のやったことを認めて受け入れること？ ほか）
第３章 「許せない」を引きずる人の特徴（「許せない」人は「喪の作業」ができない；死の受容五段階説 ほか）
第４章 「許せない」という病から抜け出すための四つのステップ（第一ステップ；第二ステップ ほか）
第５章 「許せない」自分を許すために（許そうと躍起になるのをやめる；「許さなければならない」と思い込む人は「超自我」が強い ほか）
著者等紹介
片田珠美［カタダタマミ］
広島県生まれ。精神科医。京都大学非常勤講師。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。フランス政府給費留学生として、パリ第８大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。精神科医として臨床に携わり、臨床経験に基づいて犯罪心理や心の病の構造を分析。精神分析的視点から、社会の根底に潜む構造的な問題も探究している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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はるを
74
🌟🌟🌟☆☆。タイトル釣りかな。女性向け。ざっくり言うと「他人を許せない事は悪い事ではない。けれど、そのままにしておくのも良くはないから、色々な角度からその「許せない」を考察してみようね。もしかしたら日にち薬で治るかもしれないしね。」という感じなのだが、「ありきたりな内容」の域を脱し切れていないまま終わった。説明も、もう一段階噛み砕いた工程が欲しかったかな。この著者は考え方が偏っていて、そこは面白かったので、「女医」として書くよりも「オンナ」として書いた方がもっと楽しめた内容になったかも知れない。2019/04/17
naginoha
33
例えが少々残念(ましゃロスとか…)だけど、「許せない」という心理状態を系統立てて分かりやすく説いています。 まずは許せない自分を認識し、怒っている自分を認識し…と許せない状態から脱却するポイントも書いてある。 許せない相手が反省するとか謝罪するとかを求めていては脱却できない。まあそうかも知れない。 結局日にち薬だったり、許せない自分を許したり、元も子もないことも書いてあるけど、「幸福こそ最大の復讐」を理想に掲げ、恨みに振り回されないように生きようと思った。 3.5/52020/05/11
リキヨシオ
30
日常のイライラ、身近な相手のＫＹ行動、ニュースのコメント、ネットの書き込み…様々な場所で細かい「許せない」が溢れている。相手を許さないと思う裏の理由は「苦労している自分が蔑ろにされた」と考えている。根深い要求不満を持ち、怒りの段階でフリーズしてしまうと許せない病をこじらせてしまう。この許せない病をこじらせると自分の感情や日常に異変をきたす。許せないと思うのは簡単だけど許すことは中々難しい。許そうと躍起になるのを止める、無理に許そうとしない、許せない自分を許す…など許せない感情を引きずらないポイント。2016/07/13
緋莢
17
上司、部下、同僚、時には家族にまで持ってしまう「許せない」という思い。許そうと努力することは大切だが、どうしても許せない場合は、どうすればいいのか？なぜ「許せない」のかを分析し、「許せない」を引きずる人の特徴を取り上げ、「許せない」という病を抜け出すための方法を探る。2016/07/09
ふくみみ
5
怖いテーマだと思ったけど読んで良かった。「許せない」ことを分析して、ロスの「死の受容五段階説」の応用で乗り切るのがなるほどと。自分が悪いなら改めれば良いが、他人の場合は相手の反省をゴールに置くのは危険。手続きを取って相手を改めさせるか相手からのダメージを受けないように自分が動くことを第一に考えることが相手を許せる一番の近道と感じた。被害を受けないと安心して初めて許すかどうか判断する余裕が出来るし、ダメージを受けないなら許さないと考えるのも無駄なことに思える。被害を受けず幸福になることに費用を割くべき。2016/12/11
