出版社内容情報
危険な犯罪に手を染めた女子少年院の少女たち。厳しくもあたたかい視線で5人の少女と向き合い、その衝撃の告白と更生の過程を記録。
内容説明
驚異の更生率を誇る女子少年院・榛名女子学園。窃盗・詐欺・売春・覚せい剤・暴行…そこでは様々な理由で送致された少女たちが問題の本質と向き合い、葛藤していた。少女を罪へ走らせた背景を探ると、次々と浮かび上がる家族の問題。その時、親は何をしていた?少女を闇から救うのは何か?少女たちの生の言葉が胸を打つ、渾身のルポルタージュ。
目次
第1章 真由美―詐欺・窃盗(榛名女子学園とは;ひときわ目立つ、魅力的な笑顔の少女 ほか)
第2章 優香―覚せい剤(光る言葉が溢れる読書感想文発表会;大人の色香と知的な美しさをそなえた少女 ほか)
第3章 薫―窃盗・売春(廊下に貼られたメッセージカード;携帯電話を窃盗した童顔の少女 ほか)
第4章 美月―オヤジ狩り(社会を明るくするために;非行少女たちの魂の叫び ほか)
第5章 夏帆―いじめ(逮捕された街に帰るということ;友達と遊んでいて、自分だけ先に帰るロールプレイング ほか)
著者等紹介
家田荘子[イエダショウコ]
作家・僧侶。高野山本山布教師。日本大学芸術学部放送学科卒業。高野山大学大学院修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
14
読み進むうちに、息苦しくなり、圧倒され、とても虚しくなりました。ごく普通にみえる少女たちが、歯車が狂い、暴走を始めると、どこまでも壊れていく様は、恐ろしいほどです。家庭でしょうか、環境でしょうか、きっかけでしょうか。それぞれに弱さゆえの犯罪。立ち直って欲しいけれど、私は彼女たちと一般の少女たちが識別できないままでしょうね。身近にいないことを願います。 2017/07/24
ブチ
5
人に借りた本。 面白かった。非行に走る少年には可塑性なんてない。いくら若くても可塑性がない人はいる。と思っていたがとんでもない非行をした少女が更生していると読んで多少考えが揺らいだ。 非行に走る人はIQが低いとも思っていたが出てきたうち一人は大学に行って一人はちゃんと仕事ができているようだからそうでもないのか。(大学いけたらIQが平均近いとは全く思わないが) 更生する前の考えをもつ少年はそこらを平然と歩いていて、すれ違っているかもしれないと思うと恐ろしい。 少年院に対するイメージが変わった。2022/11/17
刹那
3
★★★☆☆子ども時代が誰にでもあったはずなのに、なんで大人になると忘れちゃうんだろう。2017/01/14
とくま
3
○夏帆の感覚が恐ろしい。2016/03/20
Koji
2
かなり久しぶりの家田荘子。少し気持ち悪くなりそうな箇所があった。2015/11/16