出版社内容情報
小5で終戦を経験した著者がどうしても伝えたい日本現代史。太平洋戦争に至った経緯と戦後復興に見る日米関係に迫る。
内容説明
1945年の夏、一夜にして世の中が変わった―。小学校5年生の時に終戦を迎えた田原総一朗が自らの体験をもとに、「満州事変」「天皇制」「太平洋戦争」「60年安保」などの日本現代史を説く。日本の昭和を生き抜いた国民的ジャーナリストの回顧録ともいえる、現代を読み解くうえで私達が知らなければいけない歴史。
目次
第1章 満州事変から2.26事件
第2章 日中戦争から三国同盟
第3章 日米和平交渉から開戦前夜
第4章 交渉決裂から真珠湾攻撃
第5章 ミッドウェー海戦からポツダム宣言受諾
第6章 バカヤロー発言で退陣した吉田茂の真実
第7章 昭和の妖怪と言われた岸信介のねらい
著者等紹介
田原総一朗[タハラソウイチロウ]
1934年滋賀県生まれ。早稲田大学文学部卒業。岩波映画製作所、テレビ東京での勤務を経て、77年、フリーのジャーナリストに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Gummo
26
1934年生まれの田原さんが、自身が生きてきた80年間の日本現代史を自らの体験を交えながら語った本。本巻では満州事変から安保改正までを扱っている。知らなかったことも多く、とても勉強になった。昭和の戦争に関しては、繰り返し、日本の情報収集能力の低さを指摘している。西安事件後の中国国内の情勢変化を知らず、中国を侮った日中戦争しかり。日本の暗号を全て解読していたアメリカ相手の外交交渉しかり。相手をよく知ろうとしないという欠点は現代にも通ずるように思う。とても読みやすく、日本現代史入門にピッタリ。★★★★☆2014/03/19
ぶんた
9
田原さんが生まれた1934年から55年体制(保守合同としての自由民主党vs社会党体制)への移行までを記載した昭和史。戦前戦中戦後そして高度経済成長を果たし凋落してきた現代を見るにあたり非常に興味深い内容の本。関係各所への豊富なインタビューによる証言を交えながら、しょわし概略を知るにはとても良い本だと思います。2018/07/26
hatman
8
短い単位でテンポよく現代史が学べる。また、著者独自の視点を極力排除しようという意思が読み取れる。2020/01/18
ceskepivo
8
現代史を分かりやすく解説。リットン調査団の報告書が日本政府の想像よりはるかに日本に有利な報告書だったこと、近衛がヒットラーに日中戦争の仲介を頼んでいたこと、岸が警職法改正→安保改正→憲法改正を考えていたことは、新たな知識。岸って大した政治家だったんだな。今の政治家とはスケールが違う。2014/11/19
J
5
★★★☆☆ 一度読んだ本は繰り返して読むことはあまりない方ですが、この本は3回目くらい。感想は続きも再読したあとで…2023/10/31