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謀る理兵衛

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  • サイズ B6判/ページ数 439p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591135358
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

大坂商人の意気地、命を賭けて公儀へ御覧いれまする。天下の豪商・丹生屋の数奇な運命を描く、壮大な歴史絵巻。

内容説明

商人の町・大坂がもっとも華やかな時を迎えていた元禄時代。日本一の豪商と呼ばれる丹生屋の四代目・重兵衛は放蕩の限りを尽くしていた。その姿を息子である理兵衛は、苦々しく見つめていた。しかし、重兵衛の散財には理由があった。数多の大名に大金を融通し、隠然たる力を持つに至った丹生屋を疎ましく思っていた幕府の大老が、丹生屋を取り潰し、その血を根絶やしにするため、様々な策を弄して丹生屋を陥れようとしていたのだ。大坂商人の意地を賭け、幕府へ反旗を翻した丹生屋二代にわたる大立ち回りが始まった…。

著者等紹介

松本薫[マツモトカオル]
鳥取県米子市出身。2000年「ブロックはうす」で第16回早稲田文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shikashika555

43
淀屋を題材にした小説を探していて見つけた。 まさに家財召し上げお取り潰しになる淀屋当主が主人公である。 当時の大坂の町はどんなだったのだろうかと想像をふくらませながら読んだ。 今現在も堀川や橋にその名を残す豪商富商たちが力を持つ自治都市大坂。 幕府との関係や、寺社との関係、芝居や芸能。 これを皮切りにこれからこの時代の大坂を知っていきたい。2023/10/09

田中寛一

17
豪商丹生屋、モデルは淀屋というが、とても面白かった。元禄時代、綱吉、柳沢など歴史でおなじみな人物も登場していく中で展開されていく。大坂で米商人で米相場を握る。商人たちの利益をめぐる経済活動と、江戸で幕府の権力で世の中を支配したい武士たちとの火花。映画とかテレビとか、そんな形でもすごく面白い作品になりそう。淀屋という実在のモデルがあるというが、定かでないところをフィクションとして描いているという。分家として鳥取の倉吉にも店を構えて千歯こきを作らせ、米作り・脱穀の発展に寄与したことを初めて知る。2019/11/30

あかんべ

4
読後何か重いものが心に溜まった。それは理兵衛の孤独。熟れ過ぎた果実が枝から離れるのは自然の理かもしれないが、若い者にとっては納得できなかったろう。なぜ勝次郎を店から追い出さなかったのか、淡路屋を潰すように手を打たなかったのか。時代小説になれた私にとって、無頼牢人を雇って襲わせるなんてのも考えたが、真っ当な人間にはしてはならない事は、できないのだろう。支える嵐水が良いが、一番かわいそうでもある。2013/10/04

2
最初の出だしは読みきれるか?と思ったが、読み出すと止まらず、一気に読んでしまった。もす少し大坂商人との関わりや大坂の町並みの様子、米取引のことなどが描かれてきればとも思うが、なかなかワイドな時代小説でした。初めて読んだ作家さんだったので、他の作品も読んでみたいと思います。2013/08/28

パーやん

1
大坂北浜の米問屋丹生屋理兵衛の幕閣との死闘を描いた物語。お話は面白いけどリアリティがなぁ。北浜の丹生屋と倉吉の丹生屋のバランスがイマイチ...。2013/11/23

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