内容説明
時評から小説まで、縦横無尽の活躍を続ける作家・橋本治のデビュー作「桃尻娘」シリーズの第3部!1年間の浪人生活の末、早稲田大学に入学した、桃尻娘こと榊原玲奈。キャンパスライフで待っていたものは―。80年代を舞台に描く、青春大河小説。著者特別インタビュー。
著者等紹介
橋本治[ハシモトオサム]
1948年東京生まれ。東京大学文学部国文学科卒業。在学中に駒場祭のポスターで話題を集め、イラストレーターを経て、’77年『桃尻娘』で作家デビュー。小説・評論・戯曲・古典の現代語訳・エッセイなど、ジャンルを超えた活躍を続けている。『宗教なんかこわくない!』(新潮学芸賞)、『蝶のゆくえ』(柴田錬三郎賞)、『双調 平家物語』(毎日出版文化賞)など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hoco
8
艱難辛苦を乗り越えて、桃尻娘こと玲奈が帰ってきた!というワケで、めでたく早稲田大学第一文学部への入学をはたした玲奈が、ひとりで全編語っちゃいます。ホモソとかホモフォビアとかミソジニーとかメンヘラとかさ、今なら便利なコトバがあるけど、そんなンがなかった頃に、こんなに明確にそういうのを描けるってスゴォイことよね。あたしサ、男性作者が書く女性って、いちいち違和感おぼえちゃって読んでて楽しくないことが多いんだけど、玲奈にはそれがまったくナイっていうか、ワカルゥってなっちゃう。てか玲奈が好き!ガンバレ!2023/01/24
小鈴
4
やはり面白い。巻が進むほどのめりこむ。榊原玲奈ちゃんの変化を文体からも感じます。ツッコミが減っていきます。私はリアルタイムで読んでないし、登場人物と年齢に開きがあるんだけど、20年前の作品なのに新しさを感じる。なぜだろう。このシリーズを読み終えたら考えたい。それにしても橋本治、女の子のことが分かりすぎ。怖いっ。お近づきになりたくないわ〜(見抜かれたくない)。 2010/10/08
くろいの
2
「エレキの桃尻娘」が切なくて胸が締め付けられる。私はこれ高校時代に読んだのに、その時より何故か感情移入しちゃってる(昔すぎて当時は泣いて読んだのに忘れてるだけかもだけど)。 たぶん、当時その事に気付いてさえいなかった可哀想で惨めな女子高生だった自分を、今になって思い出しちゃったんだ。今になってあの頃の自分の現実をいろいろ分かっちゃって、惨めで恥ずかしくて哀れんでるんだ。…と思う30代。橋本サン、ありがと。2011/04/06
ムカオリ
1
ただ、ただ、懐かしく。。。2014/03/28
minoguchi
1
さべあのまさんの新作表紙ということで発作的に。すっかりどこかに置き忘れてしまった青春のモヤモヤが気恥ずかしいっす…。2010/10/10