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パリの女は産んでいる―“恋愛大国フランス”に子供が増えた理由

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  • サイズ B6判/ページ数 279p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591089743
  • NDC分類 367.235
  • Cコード C0095

内容説明

少子化に悩む先進国のなかで、唯一、出生率が上昇している国・フランス。新生児の45%が婚外子、事実婚が多数を占め、子供を産んでも働くのがあたりまえ、そして結婚してからも恋愛関係を重んじる国で、どうして出生率はあがっているのか?本書では、自身もフランスに長く暮らし、フランス人の夫と、二人の子供を育てている著者が、女性と子供をめぐるフランス事情、文化やメンタリティ、社会システムをわかりやすく紹介する。「一人の人間として、自由に生きることが自然ならば、女は子供を産むのではないか」と語る著者の、新しいフランス案内。

目次

第1章 フランス女性は生涯現役(出産は人生の分かれ目?;ママになってもデート ほか)
第2章 フランス出産事情(パリのお産は無痛分娩;国家負担の産褥体操 ほか)
第3章 変わりゆく家族のかたち(パリジェンヌ・ママは高齢;「未婚の母」はマジョリティ!? ほか)
第4章 フレンチ・ママのサポートシステム(あなたはこの子のママですか;ヌヌー再び ほか)
第5章 大人中心のリラックス子育て(日仏離乳食考;母乳育児 ほか)

著者等紹介

中島さおり[ナカジマサオリ]
翻訳家。学習院大学人文研究科フランス文学専攻博士前期課程修了。1987年留学。パリ第三大学比較文学科博士準備課程修了。滞在中にフランスの週刊新聞社Courrier Internationalで、日本部門の新聞記事の抜粋翻訳編集の仕事に携わる。95年に帰国して、中央大学などでフランス語の非常勤講師を務めた後、98年に再渡仏。現在はパリ近郊で、フランス人の夫と二人の子供と暮らしながら、通訳、翻訳、日本の雑誌に寄稿を続けている。雑誌『ふらんす』(白水社)では、フランスの社会問題を紹介する記事を連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

341
著者の中島さおりさんは、直木賞作家の中島京子さんのお姉さん。フランス人の男性と結婚し、現在は夫と2人のお子さんと共にパリに在住。(夫ととわざわざことわったのは煩雑かとも思ったが、なにしろパリの婚姻関係は一筋縄ではいかないので念のため)。さて、本書はパリと日本との主に子育てをめぐる比較文化論。違いは多々あるのだが、総じていえば法的にも人間関係の上でも、パリの方が断然恵まれている。また、もう一つの大きな違いは(その差は小さくなってきたが)パリの女性たちの多くは高齢出産であっること。つまり、大人の女性が子育て⇒2022/09/13

katoyann

20
フランス在住の翻訳家がフランスの子育て事情について、体験とデータを交えながら綴ったエッセイ。フランスの特徴を3つほど。①セックスと恋愛を重視する社会である(パートナーは週平均1.8回はセックスをする)。②婚外子出生率の高さとその背景にあるリプロダクティブ・ライツの保障(45%/ヴェイユ法)。③充実した家族手当と育児休業制度(子育てサービスの利用は公庫による負担/育休を取得しても必ず元の会社の役職に戻ることが可能)。出生率の回復は、子育てを負担する社会事業の発展に負うところが大きい。女性の権利保障が鍵。2022/08/08

Uzundk

9
子育ての方法について各国それぞれ信仰のようなものがあって、知らないうちに縛られているというのが見れて大変勉強になった。フランスの場合は子供を産んでも産んでないときと同じように生活をする、と言うのが有能と思われる、それが女性の権利だとして勝ち取っている。だから託児も普通だし、仕事を辞めないのも普通だし、事実婚で子供を持つのも普通だ。日本のようにあらゆる状況で子供最優先では無く、夫婦の時間の持つために子供にだって理解を求めるように躾ける。なるほど。こういうのもありなのか。2015/06/26

723

7
すべてフランスが羨ましいというわけでは全くないが「大人中心の子育てが、フランス女性に子供を産むのをためらわせない」、これはちょっと羨ましい。 日本のお母さんたちは本当に手厚く「おこさま」に手を焼く。これを否定するわけではないけれど、「カップル」でいる時間を大切にするフランス文化はいいなあ、と正直思ってしまった。「産まないという選択肢」をなくしていくということも少子化に悩む日本には必要だと感じます。2015/08/17

yori

6
★★★★★ タイトルのキャッチーなイメージよりもとても勉強になった。先進国の中でも高い出生率であるフランス。どんな家族形態であれ、子供を育てる事が出来る国の補助と、働き続けられる環境、何しろ周りの偏見の無さにより、子供を産もうと決意する事が出来る。フランスでは大人が主役の子育てで、日本では子供中心の子育てという指摘。なるほど。フランス式が全て良いわけで無く、受け入れ難い部分もあった。さて、これからの日本は?2012/10/28

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