出版社内容情報
なんの不満もなく両親の愛情いっぱいに生きてきた一人の少女が、突然につきつけられた難病という現実。さまざまな葛藤から立ち上がっていく著者の感動の記録。
内容説明
青春のただなかで重症筋無力症にたおれた著者が、童話作家になるまでの勇気と感動の記録。
目次
こんな病気があるなんて
自力で呼吸ができなくなる
嫉妬
幸福とは、ひとの心がうみだしていくもの
退院
生きている証をもとめて
思いがけないできごと
タンポポの綿毛のように
著者等紹介
江崎雪子[エザキユキコ]
静岡市に生まれる。日本女子大学在学中に病にたおれ、以後現在まで闘病生活を続けながら文学の創作に励む。1986年のデビュー作『こねこムーのおくりもの』で日本児童文芸家協会新人賞を受賞。平成4年度静岡県文化奨励賞受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真香@ゆるゆるペース
136
再読。小学生の頃の課題図書になっていた作品。本書は時を経てのちに新書化されたものになる。十代の著者を突然襲ったのは、原因不明の難病指定の「重症筋無力症」。筆舌に尽くしがたいつらい闘病生活と、童話作家になるまでの20年間の記録が綴られている。健康な人に対する嫉妬心、周りが人生先へ進んで行くことの寂しさ、実らなかった旧友への淡い恋心など、飾らない率直な思いに心が痛くなった。同時に、普通に生活できることのありがたみを痛感。人生ってつらいこともたくさんあるけど「きっと明日は」の言葉を胸に、前向きに歩んでいきたい。2021/01/09
MECABOO
0
(抜粋)「病気がよくなったら・・・」というのは、現在何もしないでいる自分への弁解ではないか、病身に甘えているのではないか、 (抜粋)だから重症筋無力症が私の運命だとしても絶望せず、その素敵な明日を捕まえる為にも、曲がり角のこちら側でより良い今日を築いていく努力を続けたいのです。 ●元に戻そうとは思ってはいけない。常に今この瞬間がスタートなんだ。過去を後悔したりしても意味無い。今この瞬間に出来ることをやって行こう。2011/11/22