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水の精霊〈第1部〉幻の民

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  • サイズ B6判/ページ数 456p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591073179
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

少年真人の中に目覚めつつある、ある一族の血とは - - - 。この国にもうひとつの歴史を築いてきた幻の民を描く、壮大なファンタジー。

内容説明

たびたび夢にあらわれる白い花。それは十四歳の真人の中に、なにかが目ざめようとしている兆しだった。答えは、祖父の住む高知県・四万十川にある―。この国にもうひとつの歴史を築いてきた幻の民、「水の精霊」の末裔たちを描く壮大なファンタジー。

著者等紹介

横山充男[ヨコヤマミツオ]
1953年高知県に生まれる。高校卒業まで、四万十川のほとり中村市で育つ。立命館大学卒業。作品としては『少年の海』(児童文芸新人賞)、『四万十川物語光っちょるぜよ!ぼくら』(日本児童文芸家協会賞)、『少年たちの夏』(2001年度課題図書)など多数あるが、大自然との関わりを描いた作品が多い。日本児童文芸家協会、日本児童文学者協会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かごめ

11
私たちが多くの言葉を持たなかった時代、私たちはもっと自然に共鳴し共存できたのかもしれない。主人公が得たのは超能力ではなく、没能力が目覚めたのではないか。私たちは思いや事象を言葉に置き換えることによって枠をきめ区別し、なにより偽ることも覚えた。これが今の生活の代償だとしたら…けれども、今の日本でこの生活を保てるならという気持ちのほうも強い。手付かずの自然は神にも似て近寄りがたい。再読ではあるが展開が楽しみである。主人公は中学生であるが「序」を読んで中学生を惹きつけるインパクトは弱いように思う。2016/12/19

かのん

3
結構ずっしりとしたおはなしで、ゆっくりかみしめながら味わうようなおはなしでした。最後の方になってくると、少しテンポよく読めたかな?「世代苦を背負わされた若者たちの新しい歴史を作っていく物語」、とあとがきにもあり、内容がとても興味深くて惹かれるのと、真人がこれから何をしていくのか、続きがきになりました。でもあと3冊・・・、長いなぁ。四万十川周辺に行ってみたくなった。2014/10/20

emi

3
児童書のとこから取ってきました。いやいや、これは児童書ではないでしょ?深い深い。まだまだ続くのが嬉しい楽しみ。2014/01/07

読書国の仮住まい

2
一冊がなんとも分厚い。 しかも四部作。 中学生の真人は、洋輔の手のひらを彫刻刀で突き刺す事件を起こしてしまう。 洋輔は精神的な不安からなのか、荒れた学校生活をしていた。 洋輔は事件後、遊園地のジェットコースターから飛び降りる、という手段で自殺する。 その後洋輔は飛び込み自殺で命を落とす。 真人は祖父のいる高知県の一条で過ごすことになる。 祖父はセゴシと呼ばれる幻の民であった。 自然に囲まれた生活を送るうちにみずきという少女と出会う。 まだ、水の精霊という言葉の意味は分からない。2020/05/22

すがやん

2
児童文学として読み始めたけれど、とても重厚な物語で、せめて中学生以上から大人向け。中学生・真人を主人公に、自然とあらゆる命を敬う一族にまつわる物語が、四国四万十の美しさと共に描かれる。清冽な自然の美しさや強さと、単純な問題点をあげつらうだけではない環境に対する問題、宗教と政治、家族問題など、現代ファンタジーのなかに、あらゆる問題点を織り込んでいるが、煩わしく感じない。 学校図書推薦本のようだが、瑞々しく、読み応えがある。2011/01/21

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