目次
第1部 人間身体と法(性別―法的性別の根拠は?;性同一性障がい―性別違和をもつ当事者に法は応答できているか?;性刑法―誰をどのように守るものであるべきか?)
第2部 社会関係と法(親子―性的マイノリティは親になれるのか?;婚姻―カップルの特別扱いに合理性はあるか?;暴力―DVは異性間だけの問題か? ほか)
第3部 言説空間と法(人権―誰のどのような人権か?;ノルム―平等か解放か?;クィア―クィアな視点は法学に何をもたらすか? ほか)
著者等紹介
谷口洋幸[タニグチヒロユキ]
高岡法科大学法学部教授。中央大学大学院法学研究科博士後期課程修了、博士(法学)
綾部六郎[アヤベロクロウ]
名古屋短期大学現代教養学科助教。北海道大学大学院法学研究科博士後期課程単位修得退学
池田弘乃[イケダヒロノ]
山形大学人文社会科学部准教授。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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カモメ
2
多様なテーマを一つ一つ読みやすいものでした。『性別』はどのように決定されるのか、半陰陽の定義や研究から明らかにしています。性ホルモンが第二次性徴でも活性化する事を踏まえると生物学的な性決定は出生後すぐに行う事ができない。『性刑法』では、強姦罪は父系血統主義、家父長制のもとで血統や嫡出関係が重要視されていた歴史に基づく事を初めて知りました。『婚姻』では、姉妹の裁判をもとにカップル主義について考えさせられました。婚姻を子の出生と切り離せば近親婚の禁止、2人や人間同士に限定する必要はないという指摘が興味深い。2020/08/10